Project/Area Number |
19J13775
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 45030:Biodiversity and systematics-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University (2020) Kyoto University (2019) |
Principal Investigator |
吉川 元貴 東京都立大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ウイルス / 進化 / 多様化 / 生物進化 |
Outline of Research at the Start |
ウイルスは環境中に最も数多く存在する生物学的実体であり、地球生態系の重要な構成要素の一つとなっている。また、ウイルスは30億年前には地球上に出現していたと推測され、生物の進化や多様性に影響を与えてきた可能性がある。そこで、本研究ではウイルスに注目し、ウイルスの多様化と生物進化の関係について調査する。まず、生物およびウイルスについて、進化の時間スケールを反映した系統樹(timetree)を構築し、多様化率を見積もることにより、多様化速度がどのように変化しているかを調べる。そして、生物とウイルスの多様化速度の変化を比較することで、生物・ウイルス間の相互作用が多様化を促したのかを検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度も引き続きウイルス進化と生物進化を中心とした研究を行った。まず、哺乳類や鳥類などの脊椎動物に感染するRNAウイルスであるピコルナウイルスについて進化の時間スケールを反映した系統樹(timetree)をもとに、多様化率の解析を行った。最新のVirus-Host DBに含まれるピコルナウイルス科(Picornaviridae)について、1A(VP4)、1B(VP2)、1C(VP3)、1D(VP1)、2C(ヘリカーゼ)、3C(プロテアーゼ)、及び3D(RNA依存性RNAポリメラーゼ)の各タンパク質の遺伝子配列を取得した。これらの各領域について、MAFFTを用いてアライメントを構築し、HMMERを用いてプロファイル隠れマルコフモデル(プロファイルHMM)を作成した。さらに、Virus-Host DBに対してプロファイル検索を行い、ウイルスホモログを同定した。こうして得られた各領域の遺伝子配列について、MAFFTを用いてアライメントを作成し、RaxMLを用いて最尤法に基づく分子系統樹を構築した。その結果、1C、2C、3C、及び3Dが、多様化率の解析に適していることが分かり、これらの結合系統樹に対して、RelTimeを用いて各ノードの相対分岐年代を推定し、多様化率を求めて比較を行った。さらに、共同研究により脊椎動物の獲得免疫において遺伝子再構成に関わるRag1/Rag2遺伝子のエンハンサー領域の配列解析を行った。その結果、陸生動物(哺乳類、鳥類、は虫類)では配列が保存されているが、水生動物(魚類、両生類)では保存されていないことが分かった。このことは、水から陸への生活環境の変化と Rag1/Rag2 の発現調節に何らかの関連性がある可能性を示しており、生物の多様な進化と獲得免疫の進化につながりがあることが示唆された。この成果は論文として発表した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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