アルミニウム配位子含有遷移金属錯体の創出とこれを利用した高難度触媒反応の開発
Project/Area Number |
19J14248
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 33020:Synthetic organic chemistry-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原 尚史 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 異種複核遷移金属錯体 / アルミニウム / ロジウム / X型配位子 / アルキル化 / シリル化 / 水素化 / ボリル化 / ピリジン |
Outline of Research at the Start |
不活性σ結合の官能基化反応は,豊富かつ入手容易な物質から現代生活を支える有用物質を直截的に合成するために重要な素反応である。しかし,当該分野が大きく発展した現代においても選択的に官能基化できない結合は多く存在する。本研究では,従来別々に用いられていた遷移金属とルイス酸性金属であるアルミニウムを同一分子内に有する新規アルミニウム配位子含有遷移金属錯体を合成し,それを触媒として従来の触媒では達成困難な高難度σ結合官能基化反応の開発を行う。本研究の目的は,反応の開発により有用物質生産を高効率化して現代生活の発展へ寄与すること,およびそのような新反応を可能にする新しい触媒設計指針を提示することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度,私は「①ピリジンの2位選択的アルキル化反応の開発」,「②ピリジンの2位選択的シリル化反応の開発」,「③Ar-O結合切断反応を伴う水素化・ボリル化反応の開発」,そして「④X型PBP, PAlP, PGaPピンサー配位子含有ロジウム錯体の合成,電子的性質,ルイス酸性の研究」に取り組み,以下の成果を得た。
① 種々の実験データを集め,論文を執筆・投稿した。 ② 昨年度報告したピラゾールの3位選択的シリル化反応を含めて種々の実験データを集め, 論文を執筆・投稿した。Reviewerコメントを踏まえた訂正論文を投稿済である。 ③ 反応中間体のX線結晶構造解析や重水素標識実験などの機構研究を通して反応機構を明らかにした。また,水素化と同様にボリル化反応にも適用可能であることを見出した。本研究をまとめた論文を”Journal of the American Chemical Society”誌に投稿し,受理された。 ④ ①,②で触媒として用いたX型PAlPピンサー配位子含有ロジウム錯体の性質を評価するため,X型PBP,PGaPピンサー配位子含有ロジウム錯体を新規に合成した。現在までに得られたX型PEP-Rh錯体を用いた種々の実験および密度汎関数法(DFT)による計算により,各PEPピンサー配位子の詳細な電子的性質,ルイス酸性を比較した。すなわち,各PEPピンサー配位子のσ電子供与性はAl > B > Ga,トランス影響はB > Al > Ga,E(δ+)-Rh(δ-)結合の分極の度合いはAl > Ga > B,ルイス酸性はAl > Ga >> B の順に弱くなることを明らかとした。本研究をまとめた論文を“Bulletin of the Chemical Society of Japan“誌に投稿し,受理された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)