Project/Area Number |
19J14697
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 60020:Mathematical informatics-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
矢島 萌子 東京工業大学, 情報理工学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 待ち行列理論 / 無限サーバ待ち行列 / 安定条件 / 処理速度可変サーバー |
Outline of Research at the Start |
本研究の概要は,背後過程をもつ集団到着型無限サーバ待ち行列モデル群の数理的構造を把握することである.具体的には,このモデル群に属する待ち行列モデルの安定性の必要十分条件の解明および定常系内客数過程の振る舞いの特徴付けを行う. 今日のデータセンタの遅延やエネルギー消費に関する指標を定量的に評価するためには,確率的に挙動するデータセンタの特徴をより正確にモデル化し,その統計的な振る舞いを把握する必要がある.本研究が扱う待ち行列モデルは,大規模でデータの到着がバースト的である今日のデータセンタの特徴を的確に捉えているため,本研究はデータセンタの統計的な振る舞いを把握することに直結する.
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Outline of Annual Research Achievements |
データセンタの伝送遅延やエネルギー消費に関する指標を定量的に評価するためには,データセンタを数理モデルで表し,その統計的な振る舞いを明らかにすることが,きわめて重要である.本研究の目的は,今日のデータセンタの特徴を的確に表す待ち行列モデルの,定常状態における確率的挙動を把握することである. まず本研究は,GIX/GI/∞待ち行列の安定条件が,集団内の客の最大サービス時間が有限な期待値をもつことだと証明した.GIX/GI/∞待ち行列は,集団到着型待ち行列モデル群の中でも,汎用的なモデルであり,さまざまな応用先で用いられる.本研究で導出した安定条件は,集団サイズ(1つの集団に属する客数)の確率変数'X'とサービス時間の確率変数'{S_1,,...S_X}'を両方含む複雑な期待値'E[max{S_1,...,S_X}]'を計算しなければならず,応用先の研究で利用しにくい安定条件である.そこで申請者は,GIX/GI/∞待ち行列の安定条件を,扱いやすい形で提示することを目指した.そして,十分条件については,集団サイズの確率変数'X'とサービス時間の確率変数'{S_1,S_2,...S_X}'を同時に含む期待値を計算せずに済むような形で導出することができた. さらに本研究では,処理速度を可変制御できるCPUを持ち,システム内が空になったら電源を切る(ON-OFF規律と呼ぶ)という方策を採用したシステムのエネルギー消費効率を,定量的に評価するための研究を行った.申請者は,MX/M/1/GSET-VARI待ち行列と呼ばれる,系内客数に比例して処理速度が変化する待ち行列モデルの定常解析を行い,系内客数分布の確率母関数を導出した.そして,処理速度可変サーバやON-OFF規律を採用することでシステムのエネルギー消費効率を改善ができるのか否かについて,数値実験を通していくつかの知見を得た.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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