Project/Area Number |
19J14988
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 47010:Pharmaceutical chemistry and drug development sciences-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
権藤 匠洋 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | フラーレン / 有機触媒 / 触媒的光学分割 |
Outline of Research at the Start |
フラーレンC76は歪みに由来するキラリティ―を有する化合物で、キラルな巨大ホスト分子を用いるエナンチオ選択的包接によるラセミ体C76の光学分割が7% eeで達成され注目を集めた (T. Aida et al. J. Am. Chem. Soc. 2010, 132, 5928.)。 フラーレン及びその誘導体の物性研究が展開されるにつれ、キラルフラーレンに関しても不斉合成が研究されてきたが、そのほとんどは骨格外に不斉因子を導入する手法である。一方我々は、『動的分子認識』という独自のアプローチによって、触媒的かつ効率的にフラーレン骨格特有のキラリティーの識別を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
フラーレンC60からC-C結合開裂を含む3工程で誘導化することのできる開口フラーレン1は開口部の官能基配列に由来するキラリティを有する。 実際に1が互いにエナンチオマーの関係であるかを確認する目的でそれぞれのCDスペクトルを測定したところ、両化合物がエナンチオマーであることが分かった。京都大学 村田靖次郎教授らは開口フラーレン内部に水分子や酸素分子を内包させることで、開口フラーレンの性質変化や孤立分子の特性に関する研究を報告している。一方、これら分子の不斉合成に関する報告は皆無であり、村田教授らとの共同研究によりキラル開口フラーレンの触媒的不斉合成に着手した。開口フラーレンは連続したアセタール構造を有し、官能基化後のアシル化体やシリル化体は容易に分解した。そこで、アセタール部位の直接的官能基化による生成物の分解を回避する目的で、エチレングリコールの導入を行った。 得られたラセミ体1a及び1bに対し、所属研究室で開発した反応点の遠隔位に不斉要素が存在する触媒2を用いてアシル化を検討した。ラセミ体1aを基質とした場合、アシル化体は37% 収率、42% eeで、回収原料が44% 収率、30% eeで得られるに留まり、効率的なKRは進行しなかった。一方、ラセミ体1bを用いた場合はアシル化体がは36% 収率、62% eeで、回収原料が26% 収率、75% eeで得られた。今回用いた開口フラーレン誘導体は反応点である第一級水酸基と分子不斉が互いに離れた位置に存在しているにも関わらず、s値9.3でKRが進行した。本法は開口フラーレンに対する初めての触媒的速度論的光学分割の報告である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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