Project/Area Number |
19J20036
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 13040:Biophysics, chemical physics and soft matter physics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
島田 真成 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ガラス / 粉粒体 / 弾性体理論 / ガラス転移 / ジャミング転移 |
Outline of Research at the Start |
液体を急冷すると、構成粒子の配置がランダムなまま、固体のように固まってしまう。これがガラスと呼ばれる物質である。ガラスは、通常の固体(結晶)と異なり、微小な変形で破壊されてしまうという限界安定性と呼ばれる性質を持つ。この性質は、ガラスの力学物性や熱物性に強い影響を与えていると考えられており、その理解はガラス研究の最重要課題の一つといえる。 本研究では、液体が急冷される過程を数値シミュレーションで直接追跡することによって、ガラスがいかにして限界安定性を獲得するかという根本的な問に答える。そのうえで、近年大きく発展しているガラスの理論を用いて、シミュレーションで得られた結果を理解する。
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Outline of Annual Research Achievements |
液体を急冷すると,結晶化しないのにも関わらず結晶のように固くなる。このような状態がガラスと呼ばれる物質状態である。私はこのガラス状態の基本的な物性について,理論と数値計算の両面から研究を行ってきた。特に,本プロジェクトは液体がガラスとして固まるプロセスに着目し,主に基準振動モード解析と呼ばれる手法を用いて研究を行った。本年度はこのプロジェクトの最終年度であるため,今まで行ってきた研究のまとめとなるような活動を行った。最も特筆するべき成果は,液体がガラスになる過程を数値シミュレーションによって追跡した研究において,基本的な物理量のいくつかに非自明な振る舞いを見出したことである。先行研究の中にも,数値シミュレーションを用いて液体がガラスになる過程を追跡したものはいくつか存在するが,この過程の途中で液体を構成する粒子がどのような空間構造をとるかということは詳しく検討されてこなかった。そこで私は,ガラスになる直前の液体配置について基準振動モード解析を行い,粒子運動や空間構造について詳細な調査を行った。その結果として,ガラスに固まる直前の液体配置には,空間的に局在化した不安定モードが存在しており,特に最終過程では全ての不安定モードが局在化することがわかった。また,最も不安定で最も局在化したモードの構造を調べたところ,局在長に非自明な関数形を見出した。これらの結果は,今までの数値シミュレーションでは報告されていなかった上に,どのような理論でも予言されていなかったものであり,今後ガラス化のプロセスを理解するための出発点になることが期待される。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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