Project/Area Number |
19J20171
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 37030:Chemical biology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
二村 友香 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ガングリオシド / スフィンゴ糖脂質 / 脂質-タンパク質相互作用 / イメージング / 相分離リポソーム / インスリン受容体 / リポソーム / GUV / ペプチド合成 |
Outline of Research at the Start |
インスリン受容体は血糖値を調節する働きを持つ膜貫通タンパク質であり、肥満によって増加する糖脂質GM3によりその働きが抑制されると、2型糖尿病を引き起こす。GM3とインスリン受容体の相互作用は、受容体の正電荷とGM3の負電荷による静電的相互作用であることが示唆されているが、細胞膜の複雑性から詳細な解析は行われていなかった。そこで、インスリン受容体は膜貫通部位のみのペプチドに、細胞膜は人工脂質二重膜に置換したモデル系を構築し、静電的相互作用解析を行う。また、モデルペプチドを用いた解析も行うことで、静電的相互作用が膜タンパク質に一般的な相互作用であるか検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
膜貫通タンパク質の一種であるインスリン受容体は血糖値降下シグナルの伝達に関与し、その感受性の低下は糖尿病を引き起こす原因となりうる。2型糖尿病では、糖脂質の一種であるGM3が細胞膜上に集積し、自身の負電荷とインスリン受容体の正電荷による静電的相互作用によってその働きを阻害すると考えられているが、細胞膜の複雑性から詳細な解析は行われていなかった。そこで申請者は蛍光標識したインスリン受容体の膜貫通ペプチドを合成し、リポソームに組み込むことで、詳細な解析を行った。 蛍光標識したインスリン受容体の膜貫通ペプチドの合成はその疎水性の高さから困難であったが、Boc固相合成法とイソペプチド法と併せて用いることで達成した。 合成したペプチドは2種類のリポソームに組み込むことで、実際にGM3との相互作用を解析した。相分離リポソームを用いた解析では、通常Ld相に局在する合成ペプチドがGM3の局在するLo相に移動することを確認した。多重層リポソームを用いた解析では、合成ペプチドの会合に伴う自己消光がGM3存在下では解消されることを確認した。これらの現象はGM3の生合成前駆体であり、電荷を持たないラクトシルセラミドにおいては確認できなかった。そのため、インスリン受容体の膜貫通部位とGM3が静電的に相互作用することが示唆された。 膜貫通タンパク質と脂質の静電的相互作用をさらに検証するため、電荷の有無が異なる2種類のモデルペプチドを合成し、GM3との相互作用を多重層リポソームを用いて解析した。その結果、電荷をもつペプチドではGM3による自己消光の解消が見られたが、電荷をもたないペプチドでは見られなかった。 以上から、膜貫通ペプチドと脂質が静電的に相互作用することを示した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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