Project/Area Number |
19J20808
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 01060:History of arts-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大塚 優美 神戸大学, 人文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | グエルチーノ / 受胎告知 / エスコラピオス修道会 / シビュラ / 天使の派遣 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、17世紀ボローニャ派の画家ジョヴァンニ・フランチェスコ・バルビエーリ、通称グエルチーノ研究において、未だ蓄積の少ない、1642年のボローニャ移住後の活動の具体相について検討することである。そのために、移住後に多く注文されたシビュラ(異教の女予言者)主題作品群や、それらと関連の深い受胎告知主題作品、その他の宗教主題作品に着目し、17世紀ボローニャ周辺のキリスト教思想との関連から、各作品に見られる独特な図像表現の着想源や同時代における作品受容を考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、17世紀ボローニャ派の画家ジョヴァンニ・フランチェスコ・バルビエーリ、通称グエルチーノ研究において、いまだ蓄積の少ない1642年のボローニャ移住後の活動について検討することである。そのために、移住後に多く注文されたシビュラ(異教の女予言者)主題作品や、それらと関連の深い受胎告知などの主題に着目して、17世紀ボローニャ周辺のキリスト教思想との関連から、各作品に独特な図像の着想源および同時代における需要の様相を考察する。
本年度は、グエルチーノが1646年にピエーヴェ・ディ・チェントにあるエスコラピオス修道会付属の受胎告知聖堂主祭壇のために制作した《受胎告知》について、その特異な構図に着目し、注文経緯とのつながりを検討した。図像に関しても、14世紀までさかのぼって同主題作例との比較を行うことで、本作品の特異性が構図だけでなく「天使の派遣」という受胎告知の直前の場面を扱った点にあることを明らかにした。その過程で、本図像と非常によく似た要素(構図・場面設定)で描かれたバルトロメオ・トラバレージの《受胎告知》(1566年頃)を知ることができ、本作品の影響源である可能性を指摘した。これらの内容は、5月に行われた美術史学会全国大会で口頭発表を行った。その後も引き続き、郷土史分野やエスコラピオス修道会に関する先行研究、そして一次資料を精読することで、本作品の注文経緯をより詳細に把握することに努めた。一次資料に関しては、ボローニャの古文書館(アルキジンナジオ)やピエーヴェ・ディ・チェント市立文書館で現物を実見することができた。トラバレージの作例については、シビュラと預言者が描きこまれていることや、16世紀に上演された受胎告知劇に基づいていることが指摘されており、シビュラと受胎告知との関連という観点においても重要な作例であることがわかった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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