Project/Area Number |
19J21098
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 12020:Mathematical analysis-related
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 僚亮 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 漸近的表現論 / コンパクト量子群 / マルコフ過程 / 測度力学系 / 作用素環 |
Outline of Research at the Start |
表現論の一つの重要な役割は、群の対称性を用いて他の対象(例えば可積分系)を理解することである。対象に何らかの無限性が内在しているとき、群にも何らかの無限性が内在していた方が適切であると考えるのは自然である。こうした観点から群の帰納極限の表現論と可積分系の関係を研究しているのが漸近的表現論や可積分確率論と呼ばれる分野である。本研究では、量子群の帰納系の表現論と可積分系の関係をテーマにしている。特に表現論の立場から、量子群(特に量子ユニタリ群)の帰納系の具体的な表現の構成やその分解の記述を目的としている。
|
Outline of Annual Research Achievements |
これまでA型コンパクト量子群の場合に続き,BCD型コンパクト量子群の帰納極限の漸近表現論を研究した.これに伴い量子普遍包絡環と量子群の漸近的表現論との関係も明確になるようにした.本研究の目的はコンパクト(量子)群の帰納極限の指標理論と帰納系が与える分岐グラフ上の確率論を研究することであった.A型コンパクト量子群の帰納系が与える分岐グラフの上の確率論と指標理論との関係は以前の研究で明らかになっていた.B型とC型のコンパクト量子群の帰納系が与える分岐グラフはBC型q-Gelfand-Tsetlinグラフと呼ばれ,その中心的確率測度やコヒーレント系といった概念が2018年に研究された.今回,これらがB型とC型のコンパクト量子群の帰納極限の指標と対応することを示した.これと以前の研究から直ちに,BC型q-Gelfand-Tsetlinグラフの中心的確率測度がその凸集合の中で端点であることエルゴード性を持つことが同値であることなどが示せる.またD型のコンパクト量子群の帰納極限の指標の一部はBC型q-Gelfand-Tsetlinグラフの中心的確率測度やコヒーレント系と対応することも示した. コンパクト(量子)群の帰納極限の指標は,さらに分岐グラフのパス空間上の確率過程とも関係する.特にABC型の普通のコンパクト群の場合,それらの帰納極限の端点指標はある種の乗法性をもち,この性質が分岐グラフのパス空間上の確率過程を研究するときに重要である.これと同様の性質を持つ量子群の指標をA型の場合は昨年度,B型とC型の場合は今年度構成した.これらの指標が与えるマルコフ過程の生成作用素や推移確率の明示式も与えた.こうした研究は可積分確率論と呼ばれる確率論や可積分系,統計力学の研究と表現論との関係を理解するのに役立つと期待される.
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|