Project/Area Number |
19J21213
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 42020:Veterinary medical science-related
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
橋本 茉由子 酪農学園大学, 獣医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ユビキチン / 視床下部 / 活性酸素種 / ユビキチン特異的プロテアーゼ / 交感神経 / ミトコンドリア / エネルギー代謝 / USP |
Outline of Research at the Start |
生活習慣病、特に2型糖尿病の罹患率は伴侶動物において増加の一途を辿り大きな問題となっている。エネルギー代謝の鍵分子として注目されるユビキチン特異的プロテアーゼ(ubiquitin specific protease ,USP)2はエネルギー代謝制御の中枢である視床下部で発現する。本研究は、視床下部でどのような細胞にUSP2が発現し、その発現がエネルギー状態によって制御を受けるかを調べる。さらに選択的阻害剤や遺伝子改変マウス、ゲノミクスの手法を駆使して包括的に視床下部のUSP2やUSPファミリー分子の役割を解明する。本研究は生活習慣病への臨床応用に向けた基礎データとなる。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、1.ユビキチン特異的プロテアーゼ(USP)2が視床下部腹内側核(VMH)で交感神経を活性化する分子機構の解明、2. 神経選択的Usp2ノックアウト(KO)マウスの表現型解析、の2点について実行した。
1.VMHのUSP2の阻害が血糖上昇を引き起こす分子機構を調べた。USP2阻害剤であるML364の処置はVMHのAMP-activated protein kinase(AMPK)のリン酸化を促進した。次に、USP2阻害によるAMPKのリン酸化が交感神経を活性化するかを調べた。AMPK阻害剤をML364投与前に処置すると、血清ノルエピネフリンや血糖値の上昇が抑制された。 USP2の阻害によるAMPKのリン酸化のメカニズムとして活性酸素種(ROS)に注目した。ROSの蓄積はミトコンドリアの機能不全を引き起こし、AMPKのリン酸化を促進する。予想通り、ML364の投与によりROSの蓄積が認められた。そこでROS除去剤をVMHに前処理すると、ML364投与後のVMHのAMPKのリン酸化や血清ノルエピネフリン、血糖値の上昇が抑制された。以上より、VMHのUSP2はROSの蓄積を防ぐことでAMPK の活性化を抑え、結果的に交感神経を介した血糖値の増加にブレーキをかけることが明らかになった。 2.タモキシフェン誘導により神経細胞のUsp2が欠損する神経選択的Usp2KOマウスを用いてエネルギー代謝への影響を調べた。野生型マウスと比べて、神経選択的Usp2KOマウスの通常・絶食時、インスリン投与後の血糖値に変化はなかった。その理由として、視床下部の他の神経核でのUsp2の欠損が、VMHのUsp2KOの効果を打ち消した可能性がある。今後は神経核特異的プロモーターを用いたUsp2コンディショナルKOマウスを用いることで、遺伝学的手法と薬理学的手法を用いた複合的な評価が望まれる。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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