Project/Area Number |
19J21455
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 49060:Virology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐宗 若奈 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | B型肝炎ウイルス / HBV / NTCP / 細胞侵入 / Gタンパク質共役受容体 / entry / EGFR / GPCR |
Outline of Research at the Start |
B型肝炎ウイルス(HBV)は、感染レセプターであるNTCPに吸着後、多段階的な制御機構により細胞内へ侵入すると考えられるがその詳細な機構は不明である。申請者はHBV感染感受性に影響する因子としてホルボールエステルおよびadhesion型Gタンパク質共役受容体(GPCR)を得た。今後の解析でホルボールエステルの標的因子を特定し、この標的因子あるいはGPCRのHBV侵入過程における役割を解析することで新たなHBV侵入制御機構を明らかにする。さらにこれら因子がHBV感染の組織・種特異性に寄与するか否かを評価し、HBV宿主域決定への意義を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究により見出されたG蛋白質共役受容体(GPR)はsodium taurocholate cotransporting polypeptide (NTCP)の細胞内局在を制御しており、B型肝炎ウイルス (HBV)はこの制御機構を利用して細胞進入している可能性が示唆された。GPRのノックダウンは、NTCPを介したHBVの細胞吸着を低下させたため、細胞膜上のNTCP発現量を検出すると、GPRのノックダウンによって細胞膜上のNTCP発現が低下していた。このときNTCPの細胞内局在を免疫蛍光法によって観察すると、通常は細胞膜上に集積するNTCPが、GPRノックダウン細胞では細胞内に顆粒状になって局在していた。NTCPの分解を阻害するbafilomycin A1を処理すると、通常 細胞膜上に局在するNTCPがGPRノックダウンにより細胞内へ局在変化する様子がより顕著に観察された。一方、GPRを過剰発現させた細胞では、細胞表面のNTCP発現が増加し、HBV感染も1.5倍に増加した。これら結果より、GPRはNTCPの局在を制御することで細胞のHBV感染感受性を制御することが示唆された。これまでGPRの生理活性リガンドがGPRに結合すると下流シグナルを活性化することが示されている。GPR生理活性リガンドを細胞に処理すると、HBV感染の増加が認められた。このときNTCP依存的に結合するpreS1-probeの細胞吸着が増加していた。つまりNTCPの局在は、GPRの下流シグナルの活性により制御される可能性が考えられた。これら研究成果を足がかりとし、今後さらにウイルスの細胞進入制御メカニズムの解析が進めば、ウイルスの増殖様式や感染感受性決定機序の理解だけでなく、宿主因子の新しい生理機能の解明や、新規の抗ウイルス戦略の開発にも繋がると期待される。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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