Project/Area Number |
19J21707
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 32010:Fundamental physical chemistry-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
天道 尚吾 広島大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 金ナノ粒子 / 自己組織化単分子膜 / 電荷移動時間 / パルスレーザアブレーション / 電荷移動ダイナミックス / 化学反応速度論 / 衝突素過程 |
Outline of Research at the Start |
気相の原子・分子の反応機構解明は様々な現象に関わる重要課題である。申請者は,1回の衝突で起こる化学反応や物理現象を化学反応速度論的手法により解明してきた。反応速度論の研究は,1850年以来長い歴史があるにもかかわらず,化学種の濃度経時変化を高精度で測定しても,併発するすべての反応の速度定数の和である総括速度定数しか得られないため,分岐比・収率が未知な反応が多数存在する。 本研究では,反応で生成する酸素原子のスピン-軌道相互作用で生じる微細構造の相対生成収率を決定し,生成機構との関係を解明する。また,反応で生成する硫黄分子について,独自の解析法「プロファイル積分法」により振動緩和機構を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
所属研究室では長年にわたり金属基板上のチオール分子を対象に研究を行っており,本研究員は研究対象を金属基板から金属ナノ粒子へと展開した先駆的な研究を遂行している。本年度は主に2種類の測定手法を利用して光照射後のチオール分子中の電荷(電子)移動ダイナミックスに関する相補的な知見を得た。放射光照射にもとづく非接触な分子の導電性測定を行い,導電性の観点から電荷移動過程を評価した。広島大学が所有する放射光施設HiSORにある軽元素測定に優れたビームライン13においてメルカプト安息香酸メチル誘導体を被覆した金ナノ粒子のX線吸収端微細構造スペクトルおよび電子分光スペクトルを観測した。励起光のエネルギーを選定しメトキシ基を選択的に励起することで生じた電子の金ナノ粒子への電荷移動時間をコアホールクロック法にもとづく解析から決定した。また,高エネルギー加速器研究機構Photon Factoryビームライン2Bにおいて飛行時間分解型質量分析実験を行った。軟X線照射で生じる分子内の電子の対生成物となる脱離イオンフラグメントを観測して金属表面形状および分子鎖長が表面化学反応に与える影響を解明するために重要なスペクトルの観測に成功した。電荷移動時間が速い,すなわち分子の電気伝導性が高いほど化学結合を選択的に切断でき特徴的な脱離イオンフラグメント分布が得られると判明した。さらに,支持体を金基板から金ナノ粒子に変更することで電気伝導性は低下し,化学結合切断の選択性も低下した。電荷移動時間の分子鎖長依存性にもとづく比較から,基板系とNP系の分子エレクトロニクスとしての違いが電荷移動ダイナミクスへ影響すると判明した。孤立系である金ナノ粒子上での電気伝導性および電荷移動ダイナミックスを解明した本成果は,ナノエレクトロニクス分野などへの応用が期待できる。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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