Project/Area Number |
19J21816
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 13020:Semiconductors, optical properties of condensed matter and atomic physics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久保 賢太郎 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2021: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 揺動散逸定理 / 電流ゆらぎ / 局在 / 二次元電子系 / Hall伝導度 / 量子Hall効果 / 線形応答理論 / Kubo公式 / ホール伝導度 / 量子ホール効果 / 量子測定理論 / 久保公式 / 磁場センサ / 磁化ゆらぎ |
Outline of Research at the Start |
これまでの研究により、非平衡統計物理学において最重要な定理の1つと考えられてきた揺動散逸定理(FDT)が量子系では破綻するということ、特に二次元電子系のホール伝導度に対しては巨視的な破れを持つことがわかっている。本研究では、一般の系において、電気伝導度に限らない一般の応答関数に対するFDTが、どのような条件で巨視的に破れるのかについて、モデルや応答関数の種類に依らず普遍的に成立する性質のみを用いた解析計算により調べる。また測定条件を変化させた場合にFDTの破れ方がどのように変化するのかについて、主に数値計算を用いて調べる。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでに我々が示した揺動散逸定理の巨視的な破れは、Hall伝導度と非対角電流ゆらぎが異なる物理に従っていることを示唆している。この点に着目し、前年度までに取り組んできた非対角電流ゆらぎの性質について引き続き調べた。 まず巨視系の非対角電流ゆらぎには、非局在状態だけではなく局在状態も寄与することを示した。これは対角電流ゆらぎや電気伝導度には見られない新奇な性質である。次に局在状態・非局在状態の非対角電流ゆらぎへの寄与がどの程度異なるのかについて評価するために、低温強磁場下の不純物のある二次元電子系において具体的な数値計算を行った。その結果として非対角電流ゆらぎに対する両者の寄与は同程度であることがわかった。これはHall伝導度には局在状態が全く寄与しないことと著しく異なっている。 解析計算を用いた考察によりこのような違いが現れることの物理的起源についても一定の理解が得られた。 上記の結果はまた非対角電流ゆらぎの振る舞いは不純物の有無にほとんど影響されないことを意味している。この結果を非対角電流ゆらぎの測定結果から電子数密度やLandau準位占有率推定に応用する提案も行った。この方法は量子Hall効果関連の実験が行われる通常の設定において、数%程度の誤差で占有率を推定することができる。 以上の成果は論文にまとめ発表を行った。この論文は論文誌Journal of the Physical Society of JapanのPapers of Editors’ Choiceに選ばれ、JPSJ 2022年2月号の注目論文やJPS Hot Topicsに取り上げられるなどの評価を頂いている。 また本年度は博士課程の学生としても最終年度となったため、特別研究員として研究してきた3年間の成果を博士論文としてまとめた。その結果として無事に博士の学位を取得することができた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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