精子small RNAに着目した継世代毒性評価バイオマーカーの作出
Project/Area Number |
19J21851
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 63030:Chemical substance influence on environment-related
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
酒井 和哉 東北大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 精巣毒性 / エピジェネティクス / small RNA / DNAメチル化 / 次世代影響 / バイオマーカー / 精子 / Doxorubicin |
Outline of Research at the Start |
精巣毒性とは化学物質等による精巣への有害影響をいうが、臨床で非侵襲的に検出・評価可能なバイオマーカーが現状存在しない。申請者は、これまでに精子のエピゲノムが精巣への軽微な毒性刺激により変動することを見出しており、このことから精子エピゲノムのバイオマーカー応用を着想した。加えて、これら変動したエピゲノムが次世代発生過程に及ぼす影響を精査することで、継世代影響を含めた毒性評価が可能となるだけでなく、未だ不明な点が多い精子エピゲノムの機能解明に資する知見を提供できると考える。よって本研究では特に精子に内在するsmall RNAに着目し、その次世代発生過程における機能解明とバイオマーカー応用を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、前年度までの研究で同定した精巣毒性バイオマーカー候補small RNAについて、成果の論文発表を行なった。また、バルプロ酸(VPA)投与によるエピゲノムの次世代影響モデルの解析を前年度より行なっていたが、前年度にVPA投与マウスの次世代個体(F1)が行動変調を示したことを受け、今年度はこれらF1個体の脳よりRNAを抽出し、RNA-seq解析により行動変調を説明しうる遺伝子発現変化の探索を行なった。その結果、様々な遺伝子の発現変動が認められたが、このうち脳・神経疾患・神経発生に関連する遺伝子をリストアップしたところ、興味深いことにこれらのうち大部分の遺伝子がF1個体で発現低下した遺伝子のクラスターに属していた。また、これらの変化がさらなる次世代(F2)に伝播する可能性を検討するために、F1世代の精子よりDNAを抽出し、網羅的なDNAメチル化解析を行なった上でその結果をVPA投与世代(F0)の精子DNAメチル化解析結果と比較した。その結果、F0世代で認められた遺伝子プロモーター領域におけるCpGシトシンのメチル化変化はF1世代においては認められず、F0世代でおよそ200箇所認められたメチル化変化領域(DMR)もF1世代では13箇所のみ検出された。以上より、VPA投与により認められた継世代的な影響が精子DNAメチル化に起因するもであるとすれば、その変化がF2世代まで伝播する可能性は低いことが考えられた。本成果についても現在、論文作成中である。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(7 results)