結晶スポンジ法によるゲノムマイニングのワークフロー刷新
Project/Area Number |
19J22015
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 34020:Analytical chemistry-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
和田 直樹 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2021: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 結晶スポンジ法 / 天然物化学 / テルペン / 構造解析 / 絶対配置 / 生合成研究 / 合成生物学 / 生合成 / 単結晶X線構造解析 / テルペノイド |
Outline of Research at the Start |
生体から化合物を探索し構造決定することは、化学ばかりでなく創薬の観点からも意義深い。ゲノムマイニングは化合物を合成するタンパク質をゲノム情報から探索できるため、新規化合物を供給する強力な手法になることが期待されている。しかしながら、確度高く化合物の構造を求めるため大スケールでの培養実験が必要とされることが実験者の負担となっており、化合物の探索速度を制限する原因となっている。結晶スポンジ法は近年開発された分子構造解析手法であり、わずかな試料から化合物の三次元構造を与える。本研究では、ゲノムマイニングのワークフローに結晶スポンジ法を導入し、実験系の省スケール化・高速化を実現する。
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Outline of Annual Research Achievements |
一昨年度からJing-Ke Weng准教授(アメリカ・ホワイトヘッド生物医学研究所)と続けている共同研究において、紅藻Laurencia pacificaの遺伝子情報から取得されたテルペン環化酵素の一種が産生する新規化合物の構造解析に成功した。本化合物は非結晶性の油状化合物であり既存の構造解析手法では正確な構造決定が困難であると予想されたものの、結晶スポンジ法によってその絶対配置を含めた化学構造が容易に導かれた。本化合物は独特の甘い香りを発することから、香料等の産業的な応用が期待される。また、これまで結晶スポンジ法においてほとんど用いられてこなかった極性溶媒(ケトン・エステル等)を解析対象化合物と混合することで、結晶スポンジ法においてステロイド化合物包接錯体の結晶構造解析がより高い信頼性をもって行えることを見出し、本知見をOrganic Letters誌に論文として発表した。本研究で得られた成果は、テルペン・ステロイド化合物の迅速かつ高信頼性のある構造解析に結晶スポンジ法の応用が有効であることを実証するものであり、生合成研究など微量化合物の構造解析が必要とされる研究分野においてその応用が今後も多く現れることが期待される。 そのほか、結晶スポンジ法が2013年に初めて発表された以降8年の期間において、国内外の研究グループが達成した結晶スポンジ法における技術的改良や構造解析実施例について調査し、総説論文を発表した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)