Project/Area Number |
19J23598
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 42030:Animal life science-related
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
並木 貴文 麻布大学, 獣医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2020: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 着床 / 小胞体 / 脱落膜 / 妊娠 |
Outline of Research at the Start |
一般に, 自然妊娠における流産の75%が胚着床不全によると言われるが,その原因となる詳細なメカニズムは明らかになっていない.そこで,母体の妊娠機構を明らかにすることで,胚着床不全や妊娠初期の流産を予防し,産子の発育率を改善できる可能性と考えた. 本研究では,妊娠初期(胚着床前後)の子宮組織にて発現量および局在が変化する小胞体タンパク質(ERp29)に着目し,子宮における役割を明らかにすることで,家畜および実験動物における胚着床および妊娠率を改善すること目的とし,子宮特異的ERp29欠損マウスを用いて,ERp29が胚着床および脱落膜化にどのように関わるのか検討を試みる.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、新規脱落膜化因子小胞体タンパク質(Erp29)の役割について、子宮特異的Erp29遺伝子欠損マウス(Erp29 cKO)を用いて検討を行った. 昨年度までにErp29 cKOの妊孕性確認から、平均産子数が対照区(ERp29 flox/flox)の7.5 ± 2.6匹と比較して、1.5 ± 2.2匹と著しく減少することが明らかとなった(P < 0.05). また、妊娠8日目の子宮組織の一部にて胚死滅を確認したが、Erp29 cKOの胚着床部位では、対照区と同様の形態を示し、脱落膜化関連因子(Pgr、Esr1およびBmp2)のmRNA発現量に差は認められなかった. そこで、Erp29 cKOの産子数減少の原因が胎盤形成時期にあるのではないかと考え、妊娠10日目の子宮組織を採取し、形態観察および免疫組織化学を用いた解析を行った. その結果、胎盤の母体部および胎子部は、対照区と比較して胎盤の面積が減少した(P < 0.05). さらに、Erp29 cKO胎盤において、細胞増殖マーカー(MKI67)陽性細胞は減少した. 一方で、血管新生マーカー(WNT4)陽性細胞は、著しく増加した. 先行研究から過剰なWNT4は、血管障害を引き起こすと報告されている. そのため、妊娠10日目のErp29 cKO区の胚着床部位においても、過剰なWNT4の発現により胎盤内の血管が破壊され、胎子の発育遅延もしくは胚吸収が起きた可能性が考えられた. これらのことから,P4シグナルの下流に存在するErp29が胎盤形成時の子宮の生理学的な変化に重要な役割を持つことが初めて明らかにされた.これらの知見は,胚移植を介した家畜や実験動物の効率的生産やヒト生殖補助技術の改善に貢献しうると考えられる.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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