Project/Area Number |
19K00024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01010:Philosophy and ethics-related
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Research Institution | Osaka University of Health and Sport Sciences |
Principal Investigator |
吉沢 一也 大阪体育大学, スポーツ科学部, 准教授 (60711710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 宗太郎 桜美林大学, リベラルアーツ学群, 助教 (20761878)
西村 洋平 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (90723916)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | ソクラテス/プラトン / アリストテレス / 新プラトン主義 / 知識・判断・信念 / 行為と規範 / 知性主義 / 非合理的欲求 / ソクラテス / プラトン / ソクラテス / プラトン / 知識、判断・信念 / 古代倫理思想 / 徳倫理 / ソクラテス・プラトン |
Outline of Research at the Start |
本研究は、行為と規範をキーワードに、ソクラテスから新プラトン主義にいたる、新たな倫理学的思考の線を見出すことを試みる。具体的には、われわれが「正しく行為すること」あるいは「個別的行為の正/不正を判定すること」にたいして、ソクラテスから新プラトン主義に至る古代思想がどのような思索を展開してきたのかを探求する。そして現代の倫理学がかかえる行為や規範をめぐる問題にいかに貢献しうるのか考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、古代ギリシアにおける正義あるいは行為の規範性についての研究を、研究代表者、分担者がそれぞれ以下の様に展開した。 研究代表者(吉沢)は、前年度に引き続きプラトン『プロタゴラス』の分析を進め、当対話篇で論じられるソクラテスの主張の全体的な再検討を行うとともに、前年度の発表を研究論文としてまとめ論文誌に掲載されることが決定した。 研究分担者(福田)は、『饗宴』を参照しつつ『リュシス』の精読を行った。初期対話篇から中期対話篇にかけての欲求とその対象との関係を、「良いもの」や主体に「欠けているもの」、主体が受け取る利益といった観点から考察することで、認識論的観点から本研究の基盤的考察を進めた。 研究分担者(西村)は、前年度の研究を踏まえ、悪の原因ともされる質料・素材をともなう物体のうちで生じる徳と、そうした物体から切り離された魂の徳の関係について論じたプロティノス「徳について」第7章の考察を行った。主に徳の随伴性について、倫理思想史のなかにプロティノスを位置付けながら、プロティノスの独自性について研究した。また、U. Coopeの研究書(Freedom and Responsibility in Neoplatonist Thought. Oxford, 2020)に基づきつつ、身体から自由な魂が実現する真の徳と、身体とともに実現される行為がもたらす悪の関係について、文献学的な調査を行い、新プラトン主義の倫理が、現代の倫理思想の視点からどのように位置付けられるのかについて考察を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度までのコロナ禍の影響も薄れ、前年度以上のエフォートを研究に充てることができ、当初の目的と実施計画に近い研究を遂行することができた。しかし研究会を実施するには至らず、代表者/分担者の研究全体の統括という観点から、進捗状況はやや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に行うことができなかった研究会を開催して、代表/分担者間のこれまでの研究成果を統合し、当初の目的について何が達成され何が達成されなかったのかを総括する。
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