| Project/Area Number |
19K00053
|
|---|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
| Allocation Type | Multi-year Fund |
|---|
| Section | 一般 |
|---|
| Review Section |
Basic Section 01020:Chinese philosophy, Indian philosophy and Buddhist philosophy-related
|
|---|
| Research Institution | Tohoku University |
|---|
Principal Investigator |
桜井 宗信 東北大学, 文学研究科, 教授 (30292171)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
| Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
|---|
| Keywords | チベット密教 / チャクラサンヴァラ / ツォンカパ / 密教儀礼 / ルーイーパーダ流 / 成就法 |
|---|
| Outline of Research at the Start |
本研究は，チベット仏教世界を代表する宗派「ゲルック派」の始祖であるツォンカパが著した「ルーイーパーダ流」に関連する数書の文献学的解析を行い，彼に先行した様々な学僧達の所説との異同をも明らかにすることを通じて，「チベット密教世界のメインストリーム」とも言うべき伝承形態の具体像を解明し，それがゲルック派の教学全体において如何なる位置を占めるのかを考察すると共に，もってチベット密教史全体の理解に資することを目的とするものである。
|
| Outline of Annual Research Achievements |
第一に前年度「実施状況報告書」の8「今後の研究の推進方策」で記した“「ガンターパーダ流」の「チャクラサンヴァラ五次第」及び「聖者流」の「五次第」の考究”の一環として，これらに関する研究史の把握を行い，現状における2種「五次第」理解の概略を把握し，併せて「チャクラサンヴァラ五次第」本文の翻訳を行った。
第二に，課題遂行の一環として前年度迄にツォンカパの著した「チャクラサンヴァラアビサマヤ註」である『如意牛』の読解を進めほぼ全体の翻訳を終わらせていたが，彼は同書において自らの論を進める典拠として散佚して現在参照が不可能である文献からの引用や，それを用いての論述を進めているため，失われた諸典籍自体やそれに基づく方軌の考察を進めること通じて，彼の時代，周囲における修学及び思索過程の一端を窺うことも出来る。
今回はその予備作業の一つとして，サンヴァラ流儀に関して彼がどれ程の典拠資料を参照し得ていたのか，また彼が承けた法流の伝統が如何様であったのかを，それらが伝えていた伝承（一種の「口伝」としての性格を有する）をも含めて網羅的に示すことを目的とした2篇の論文―何れも共通して「Tsong kha pa依用典籍覚書」を論題とする―を発表した。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度の「実施状況報告書」においても述べた通り，当初「ルーイーパーダ流」関連資料のみの参看によって明らかにし得ると考えていたツォンカパの〈究竟次第〉理解が，「ガンターパーダ流」・「秘密集会聖者流」所説の同次第に関する解釈を基盤としていることが判明し，『大瑜伽要略道次第』・『悉地の穂』を解析するに当たってそれらのより綿密な考究が必要となったため。
|
| Strategy for Future Research Activity |
前年度は中断としたツォンカパ著ルーイーパーダ流成就法『大楽明示』のテクスト・訳註の公表を『東北大学文学研究科研究年報』上で再開する。
それに加えて上記「現在までの進捗状況」の理由欄で触れた状況を踏まえて，前年度と同じく「ガンターパーダ流」及び「秘密集会聖者流」の「五次第」の考究を更に進めることで，ツォンカパの「ルーイーパーダ流究竟次第」のより正確な理解に繋げる。
|
