Project/Area Number |
19K00398
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02030:English literature and literature in the English language-related
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
荒木 純子 学習院大学, 文学部, 教授 (20396831)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 新世界 / イングランド領植民地 / アメリカ化 / 舞踊 / 感染症 / 月 / キリスト教 / 新大陸 |
Outline of Research at the Start |
17世紀英語圏社会において「新世界」とはアメリカ大陸だけではなかった。天文学上の別空間も「新世界」であり、天文学者、宗教家、劇作家、詩人、植民地活動家たちがさまざまな言及を行っていた。本研究が注目するのは、本国イングランド人とアメリカ新大陸への移住者とでは天体の「新世界」観が異なり、アメリカ大陸移住者ならではの宗教観、政治制度観、歴史観、文化観が植民地側の「新世界」観に投影されていた現象である。この「新世界」観の違いがイングランド領アメリカ植民地における文化的産物の「アメリカ化(Americanization)」の起源で、いわゆるアメリカ文化の起源/原型にあたることを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、イングランドから新大陸に渡ってきた植民地の人たち、イングランド人を自認しているはずの人たちが、植民地においていかにアメリカ性を獲得し、アメリカ化していったのかを、信仰という一面から検討することである。そのため、17世紀の天体および新大陸という2つの「新世界」にかかわる当時のイングランドおよび植民地の人々の言説および表象を分析し比較対照させることにより、植民地独自の要素、すなわち「アメリカ化」された文化的産物が構築されていく歴史的過程を分析する。 本研究3年目で本来最終年度であった2021年度は、2020年度に続き、COVID-19パンデミックが収まる気配がなく、かねてからの計画であったマサチューセッツのプリマスでの調査、およびプリマスに渡る前の生活の地ライデンでの調査は断念せざるを得なかった。本来1年目に行う予定であった月にかかわる科学と技術にかんするヨーロッパにおける現地調査も改めて不可能となった。 そのため、本来の計画にあった宗教史、科学史関連の基礎文献に加え、2年目の感染症と舞踊という、思わぬ方向への発展である舞踊にかんしての硬軟とりまぜた文献の検討を進めることになった。 また研究課題も延長をお願いすることになった。 成果としては、魔術的世界観から科学的世界観への移行期に起きた魔女狩りの研究史、アメリカ文学における宗教と女性のかかわり、そしてアメリカにおける舞踊の意味を問う原稿を執筆、これから1年以内には刊行される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍により海外調査などほぼ活動ができなかった2020年度と同様、2021年度も海外調査はできなかったが、代わりに、思わぬ方向に発展しつつあるフィールドを含む二次文献を収集し、基礎固めを行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も海外での調査には困難が伴いそうだが、これまでの二次文献から集めた情報を整理しまた発信する機会を持つ予定である。
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