Study on the effects of phonological contrast and lexical distinction on the realization and distribution of linguistic features
Project/Area Number |
19K00558
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐野 真一郎 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 教授 (30609615)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 最小対 / ミニマルペア / 対立 / 母音 / VOT / アクセント / 持続時間 / コーパス / 弁別素性 / 情報性 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,最小対(ミニマルペア)に特徴付けられるような音韻的対立・語彙的な区別に注目し,これらが対象となる言語要素の実現の仕方や分布の仕方にどのような影響を与えるのか,そのパターンについて,大規模コーパスを用いて調査する。日本語における①母音・子音の長さの対立,②アクセントの対立,③有声・無声の対立に注目し,対立を担う(最小対を持つ)場合とそうでない場合で実際の発話での実現形・分布に違いがあるかを調べる。この調査・分析に基づき,発話における最小対,対立・区別の効果について,共時的なパターンを明らかにし,更にこれらを通言語的・通時的観点から比較・検討し,普遍的な特徴についての知見を得る。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,最小対(ミニマルペア)に特徴付けられるような音韻的対立・語彙的な区別に注目し,これらが対象となる言語要素の実現の仕方や分布の仕方にどのような影響を与えるのか,そこにはどのようなパターンがあるのかということを明らかにすべく,計画を実施している。 先行研究,及び申請者のこれまでの研究成果を踏まえ,本研究では大規模コーパスの実際の発話データを使って大量の発話データを調べることで,日本語における1. 母音・子音の長さの対立,2. アクセントの対立,3. 有声・無声の対立に注目し,対立を担う(最小対を持つ)場合とそうでない場合で実際の発話での実現形・分布に違いがあるかを調べている。 本年度(令和3年度)は,「子音の長さの対立」,「有声・無声の対立」,及びこれらの関係について調査・分析を更に進めた。具体的には,両対立は独立であり,前者は閉鎖持続時間の長短に影響を与えるが,後者は無関係であることが確認された。またその他の可能な要因を含めモデル化を行った。これらの結果を論文にまとめ、国際学術雑誌に投稿した。その他,母音の長さの対立を調査するためのデータを取りまとめ、分析に取りかかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染拡大の影響により,前年度から研究計画が遅れたことにより,今年度も研究活動全体に遅延が生じている。またコロナによる所属研究機関における研究計画外のエフォートが引き続き高く,本研究課題に予定していたエフォートを十分に充てることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度(令和4年度)は,「母音」に関する分析を進め,学会・論文等での発表を計画している。また「アクセント」に関する調査・分析を行い,対立と発音特徴の関係について更なる理解を目指す。具体的には,対立を担う(最小対を持つ)場合とそうでない場合で対象となる要素(弁別素性)の発音特徴(持続時間,無声化など)がどのように実現・分布するか,これらの関係について検討する。また,その過程で更なる進展が見られた場合,新たな項目を追加し,調査を行う。 なお,上記の研究項目に関して不測の事態が生じた際には,代替案としてこれまでの分析結果・データ,また類似の現象などについて分析を行うことも考えている。
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Report
(3 results)
Research Products
(21 results)