音声の産出と知覚においてレキシコンの構造と特性がもたらす効果についての研究
Project/Area Number |
19K00585
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
|
Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
北原 真冬 上智大学, 外国語学部, 教授 (00343301)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米山 聖子 大東文化大学, 外国語学部, 教授 (60365856)
田嶋 圭一 法政大学, 文学部, 教授 (70366821)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 強勢 / ピッチ / 母音長 / フォルマント / 母音無声化 / レキシコン / L2 / 無声化 / 英語 / 有声 / 無声 / VOT / 促音 / 対立 / 音声産出 / 有声性 / 音声コーパス / 知覚・産出実験 / 語彙獲得 / 外国語学習 |
Outline of Research at the Start |
本研究はいわゆる語彙記憶の構造と特性が音声言語にどう影響するかを,知覚・産出実験および音声コーパス解析を通じて明らかにするものである。特に近傍(ある単語と音声的に類似した単語群)の構造に注目し,各種のデータベースを用いて近傍の計算を行った上で,それを発話コーパスの解析と関連付け, 心理言語学・音声学的に重要な特徴を導く。さらに,それに基づいて焦点を絞った知覚・産出実験を行い,近傍に関連するレキシコンの特性や単語の特質が音声的にどのように反映されているかを解明する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
延長を重ねた本研究であったが,最終年度が音声学分野における最大規模の国際学会ICPhSの開催と重なることとなり,これまでの成果を多彩な各国の研究者の前で発表することができた.また,国内でも音声学分野において最も伝統のある日本音声学会大会において発表の機会を持つことができた.さらにアメリカとオーストラリアの音響学会が共催したAcoustics in Sydney2023においても発表を行い,特に英語圏の研究者から活発なフィードバックを得ることができた.研究内容については各学会ごとにデータの更新や分析方法の改善を行ってきたが,ここまでの主な結論は以下の通りである: [1]英語母語話者の英語における強勢の実現は通説と異なりピッチの利用はほとんど目立たないのに対し,日本語母語話者のそれは非常に日本語のアクセントに近いピッチパターンを第一強勢音節に載せている.[2]F1(概ね口の開きに対応する音響指標)の利用について,通説では日本語母語話者には困難であるとされてきたが,少なくとも第一強勢の母音についてはよく実現できている.[3]母音の持続時間長も[2]と同様である.[4]日本語母語話者は,無強勢音節において英語話者には見られないような母音無声化を頻繁に示す.[5]英語のレベル(TOEICにおいて800点台と500点台)における相違に関わらず,第二強勢と無強勢音節の区別は日本語母語話者には極めて難しい.以上の傾向は先行研究ではあまり指摘されていない事項を多く含み,今後さらに精査が必要である.
|
Report
(5 results)
Research Products
(26 results)