初期近代英語期のスピーチアクトのポライトネス的視点からの研究:モダリティを中心に
Project/Area Number |
19K00669
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02080:English linguistics-related
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
椎名 美智 法政大学, 文学部, 教授 (20153405)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | インポライトネス / 歴史語用論 / 代名詞 / モダリティ / コーパス調査 / スピーチ・アクト / 呼びかけ語 / イン/ポライトネス / 初期近代英語 / ポライトネス / 歴史社会語用論 / (イン)ポライトネス / コーパスアプローチ / コーパス・アプローチ |
Outline of Research at the Start |
本研究はコーパス・アプローチによる歴史社会語用論的ポライトネス研究である。過去のスピーチ・アクトの様相をモダリティに注目し、ポライトネス理論、批判的談話分析、歴史社会語用論の立場から量的・質的に分析する。『社会語用論コーパス』(1640-1760)において、スピーチ・アクトが呼びかけ語、談 話標識、名詞句・動詞句、文法構造、モダリティとどのように関係しながら機能しているのかを分析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、初期近代英語期の口語英語コーパスを歴史社会語用論の立場から、量的・質的に分析し、その特徴を調査することである。本研究課題の核心をなす学術的問いは以下の4つである。(1)初期近代英語期の口語テキストではどんなスピーチ・アクトがなされているのか? (2)観察された過去のスピーチ・アクトには、どのような言語的特徴があるのか? (3)スピーチ・アクトにおいて、モダリティ、呼びかけ 語、名詞句・動詞句はどのような語用論的機能を果たしているのか?(4)観察された過去のスピーチ・アクトは、(イン)ポライトネスの観点から は、どのような特徴があるのか? 今年度に注目したのは、初期近代英語期の裁判記録で、中でもチャールズI世の裁判記録の中のスピーチアクトの特徴を構文、代名詞、モダリティに注目して考察した。裁判の進行と同時に、構文、代名詞、モダリティの使用状況がどのように変化するのかを調査した。調査結果は英語論文で論じたが、被告人のチャールズI世と裁判長は、スピーチアクトのタイプには重なりがあるが、被告側の王はより多い種類のスピーチアクトを行っていることがわかった。構文的には王は1人称主語の能動態、裁判長は2人称主語の構文や受動態を多く使っていた。ポライトネスの観点から見ると、被告のチャールズI世が品行を重んじる発話をしているのに対し、裁判長は表敬を重んじる発話をしていることがわかった。この論文で上記の4つの問いに関する調査結果をまとめることができた。 (イン)ポライトネスについては、同コーパスのコメディテキスト内の呼びかけ語を調査した。ポライトな呼びかけ語「親愛語」とインポライトな「卑語」の共通点と相違点を比較することにより、ポライトな振る舞いには一定のルールや語彙があるが、インポライトな振る舞いにはそうしたルールや特定の語彙はなく、多様性の幅が広いことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍のために、国内外の学会での発表が滞っていたが、2022年度にすでに発表できた論考もあるし、2023年度には海外の学会で発表できるレベルまで進めることができたので、概ね順調と言える。今後、これまでの研究を総括して、論文にまとめていければ、ほぼ計画通りに研究は進んでいくと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、研究成果の発表に重点を置く方向で進めていきたい。国内外の学会で発表し、フィードバックをもらいながら、総括的な論文を執筆して、これまでの研究を総合的にまとめていけばよいと考えている。
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Report
(4 results)
Research Products
(20 results)
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[Book] はじめての語用論2020
Author(s)
加藤重広、澤田 淳
Total Pages
290
Publisher
研究社
ISBN
9784327378233
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