4技能タスクを活用した高校、大学における英語授業の質的向上のための研究
Project/Area Number |
19K00773
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University (2020-2022) Rikkyo University (2019) |
Principal Investigator |
鈴木 夏代 東京女子大学, 現代教養学部, 准教授 (50836319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 哲男 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (60208676)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | TBLT / Teacher Education / Teacher Cognition / Instructed SLA / Tasks in curriculum / Tasks in contexts / Units of the course / Tasks through ZOOM / Online interaction / Self-regulated learner / Flipped-classroom / 英語授業アンケート / タスクの活用調査 / 4技能活用授業の実践報告 / 4技能活用授業と大学入試 / 4技能活用授業と長期ゴール / 英語教育指導法 / 4技能タスク / 授業実態調査 / 授業の質的改善 |
Outline of Research at the Start |
我が国の外国語(英語)教育の指針と、学習者視点に立った言語習得理論研究とが相互に噛み合う形での具体的指導法について、調査研究を行い、21世紀の言語教育指導法の基盤の充実を図ることを目的とする。授業実態の把握と具体的な授業改善のための議論が不十分であることから、1)全国の中等教育、高等教育において指導法についての実態調査を行い、2)指導法の有効性や効果、課題などを現場目線から論点整理し、3)4技能を網羅するタスクを活用した指導方法を含めた理論研究の応用を目指す。それによって、将来に向けての中等教育、高等教育での外国語教育の質的向上を、現場の教員が主体的に活性化してゆける基盤作りを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
初年度に、全国から抽出した高等学校を対象に、授業内でどのように4技能を活用した学習活動を行なっているかについての調査を行なった。それをもとに、それがどのようにうまくいっているのか、いないのか、など、その取り組みについて調査結果を精査し、注目した学校の取り組みを、質的研究のために数校抽出した(ただし、調査参加者側から連絡可能である旨の記載があった学校に限られる)。なかでも、4技能の活用はもとより、話すための活動として、コミュニケーション能力の向上に資するような学習活動を、積極的にとり入れていると思われる学校と、そうでない学校に注目し、その対照的な対比によって得られる示唆を期待し、選定作業を行なった。コロナ禍により、移動の自由が制限されていたため、この活動が大幅に遅れてしまったが、23年度に学校へのインタビュー、授業観察を行うための準備を進めた。 データ分析のための作業と並行して、最終年度にあたる23年度に向けて、海外研究者を招聘し、国内の中等、高等教育機関で英語を教える教員、あるいは英語教師を目指す学生等を対象に、シンポジウムを開催する予定ための準備を行なっている。22年の8月に開かれた学会で、海外研究者との交流を通して来日の打診を始め、共同研究者と招聘者の選定を行なった。海外からの渡航の自由がようやく開け始めた23年の2月頃から、招聘研究者との来日のための打ち合わせを始めている。招聘手続きのための事務連絡、開催場所の決定、広報手段などについての打ち合わせなど、共同研究者と準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ採取、分析業務については、コロナ禍のために、研究参加者へのインタビューや、授業観察が行える目処が難航していたが、移動の自由が可能になりつつある23年度に向け、データ採取のための連絡、打ち合わせの準備を行なっている。23年度の夏休みにかけて、順次オンラインでのインタビュー、あるいは、先方の都合によっては、学校訪問、授業観察の許可をいただく予定である。 また、研究最終年度に実施を予定しているシンポジウムと研究会の開催日程を2023年10月27日、28日、29日に設定し、共同研究者と招聘予定者の合意を得た。海外招聘研究者2名(University of Auckland: Martin East 教授、Universidad Andres Bello: Masatoshi Sato教授)に講演とワークショップの依頼の受諾をいただいた。これに先立ち、大学教員や関連の研究者を対象に、広くこのシンポジウムを知っていただき、大学での英語教育の現状と課題について、事前調査や意見交換をする場が持てる機会に向けて、準備をしている。
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Strategy for Future Research Activity |
・質的研究のデータ採取につては、研究参加が可能な選定された高等学校、大学の教員と連絡をとり、インタビュー、授業観察の可否について申し入れを行い、順次実施する。標準化コーディングの手法を用いて複数のコーディング作業者(corder)による分析を行うことも考えられるが、むしろ応用言語学、英語教育に携わるコーディング作業者が、探索的に自由にコードを付す生成的コーディング(generative coding)の手法を用いて分析を進める。またカテゴリー分析で得られたコードを手がかりとして、因果ネットワークなどの統計的手法も視野に入れながら一定のモデル化を試みる。 ・10月に開催する予定のシンポジウムでは、4技能タスクを活用した英語授業の質的向上に影響を与えると思われる要因として、まず授業運営を行うTeacher cognitionの観点から、教員が4技能の必要性をどう捉え、どんな学習目的をもって具体化してゆくかについて考察する。East教授の’Mediating Innovation through Language Teacher Education’に関連した、一連の講義とワークショップを通して、参加者との議論、質疑応答によって理解を深める。また、言語教育授業の質的向上のためには、Instructed Second Language Learningの観点から、教員がリサーチの視点を教育現場に応用してゆける研究手法を学び、経験しておくことの重要性について、Sato教授に講義をいただく。続いて、学習者の心理的な障壁を和らげるコミュニケーション活動のための手法など、リサーチベースの観点からワークショップを通してご紹介いただく予定である。 ・これらのデータ収取、分析、シンポジウムでの議論、ワークショップ体験を通した研究を総括し、そこから得られた知見と示唆を報告書としてまとめる。
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Report
(4 results)
Research Products
(8 results)