特別支援教育におけるICTを活用した英語学習と英語情報処理能力の解明
Project/Area Number |
19K00896
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Nagoya University of Arts and Sciences |
Principal Investigator |
鈴木 薫 名古屋学芸大学, ヒューマンケア学部, 教授 (20221319)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | コンピュータ支援学習(CALL) / 英語教育 / 特別支援教育 / 重複障害 / 協働学習 / 音声分析 / 体感音響振動 / 国際情報交換 / 情報保障 |
Outline of Research at the Start |
多様な障害者を対象とした調査により、残存能力と欠損能力が英語のインプットとアウトプットの情報処理に及ぼす影響を分析し、音声情報処理や言語情報の補填能力のメカニズムを解明する。感覚器レベルで英語音声の受容が困難となる聴覚障害生徒、音韻形成・概念形成・記憶保持に問題が生じている知的障害生徒、その両方に困難を生じている重複障害生徒を対象として調査を行い、感覚器や脳内処理で起きる言語学習の問題点を明らかにする。特別支援学校におけるICTや体感音響システムを活用した情報保障に関する実験調査、海外の教育現場における実態調査、脳科学や遺伝学などの医学研究に関連付ける資料調査の3つに焦点をあてて研究を進める。
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Outline of Annual Research Achievements |
国内調査については、予定した内容以上に進めることができた。しかし、コロナ禍のため、海外に関わる調査については、遠隔による国際交流授業の実践に加えて、2023年度調査のための連絡調整が中心となった。 作業記憶に関する継続的調査を、愛知県立豊橋聾学校・高等部の生徒を対象にして実施した。音声と文字と手話を利用した記憶力テストを英語と日本語で実施し、作業記憶を測定した。さらに、英語授業の見学および教員からの聴き取り調査も行った。外国人講師を活用したCLIL(Content and Language Integrated Learning)の実験授業を開始した。愛知県立岡崎特別支援学校(中学部・高等部)、愛知県立豊川特別支援学校(高等部)において実施した。さらに、小学生を対象として、外国人講師を活用した英語授業を、愛知県立豊橋特別支援学校で行った。国内の研究機関である日本英語音声学研究所との情報交換を行った。 ニュージーランド(オークランド)のKo Taku Reo Deaf Education Centre・Kelston Girls’ College・Kelston Boys’ High School・Kelston Intermediate School・Kelston Primary School・Ormiston Senior College・Ormiston Junior College・Ormiston Primary Schoolの代表スタッフとの情報交換を継続して行った。 特別支援学校における国際交流を強化するため、Kelston Girls’ Collegeと愛知県立豊橋聾学校・高等部において、Zoomを利用した交流授業を、2021年度同様に継続して実施した。 研究成果報告のため、日本英語教育音声学会での研究発表および研究論文の投稿を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内調査は、予定した内容以上に進んでいる。実験調査に加えて、授業見学および教員からの聴き取り調査を順調に進めている。コロナ禍のため、海外の教育現場での調査が困難となったが、国内調査をより充実した内容で進めることができた。 海外調査は、ニュージーランドの特別支援教育機関とオーストラリアの特別支援学校について、現地調査協力者との連絡調整を進め、2023年度に研究調査を実施する予定である。 特別支援学校におけるインターネットを利用した国際交流授業は、継続的に実施している。 研究成果報告のための学会発表および論文投稿は、予定通り行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
国内の特別支援学校における実験調査は、3年間の追跡調査を実施するため、同様の調査を2023年度も実施し、過去のデータとの相違点を見出すことで、英語学習による効果、障害の種類や程度、作業記憶などの関連を明らかにする。引き続き、英語と日本語と手話について、データ収集を進める。音声変化を伴う英語定型表現の聴き取りテストと、一部の文字が欠落した基本単語や一部の単語が欠落した定型表現の提示後に欠落した情報を補って発話するテストも実施する。英語学習が進む段階に合わせて調査を実施し、経過観察によって、英語の音声や音韻特性の理解および言語情報補填能力における変化を明らかにする。 国内の研究機関である日本英語音声学研究所との連携研究を進める。 2023年度以降、ニュージーランドのKo Taku Reo Deaf Education Centreにて、英語とニュージーランド手話に関する作業記憶の調査計画を進める予定である。オーストラリアにおける実態調査も予定している。 収集済みデータの分析を進める。音声と文字のアウトプットのエラー分析は、事例ごとに取り纏め、障害の状況との関連を探る。関連分野の学会や研究会に参加するとともに、専門家からの聴き取り調査を行う。 収集データや分析結果を随時取りまとめて、本研究課題が関連する学会で研究発表を行い、学会誌に論文を投稿する。
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Report
(4 results)
Research Products
(9 results)