知のグローバル化からみた18世紀末英露対日交渉の研究―大黒屋光太夫資料を中心に
Project/Area Number |
19K00940
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03010:Historical studies in general-related
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
滝川 祐子 香川大学, インターナショナルオフィス, 非常勤教員 (40532932)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 大黒屋光太夫 / 日本図 / 18世紀後半の対外関係 / キリル・ラクスマン / アダム・ラクスマン / 日露関係 / 日英関係 / アッシュ・コレクション / 日本地図 / 18世紀後半 / 鎖国時代の日本 / 東西交流史 / 対日通商交渉 / ロシア / イギリス / マカートニー / 18世紀 / 日欧関係史 / 博物学 / 知のグローバリゼーション |
Outline of Research at the Start |
本研究は、18世紀末のロシアとイギリスによる対日交渉計画を明らかにするものである。当時のロシア、あるいはイギリスから見た、日本への博物学的関心と当時の極東における国際関係を再現し、日本が知のグローバル化に組み込まれていった過程を明らかにすることを目的とする。本研究では日本国内資料に加え、ロシア、イギリス、ドイツ、エストニアなど西欧に現存する大黒屋光太夫に関連する文献資料と標本資料を調査することで、知られざる対日外交計画を再現し、当時の国際関係の中で日本が置かれていた位置を再検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、18世紀後半に西欧諸国の中でも特にロシアとイギリスが鎖国体制下の日本に対し、外交・貿易面でどのような政策をとろうとしたか、また日本に関してどのような関心を抱いていたかについて、在外資料の研究をもとに明らかにすることである。 令和4年度は海外の研究機関に保管されている資料調査のためにイギリスに渡航し、在外資料を閲覧し、資料や情報を収集することができた。この在外資料調査により、令和3年度に画像資料の分析をもとに発表した論文では論じることができなかった、画像のみからは得られない情報を入手することができた。また関連文書を実際に閲覧することで、多くの新情報を得た。これらの情報には管見の限り未発表資料も含まれていた。これらの資料を文献等と照らし合わせて検討し、その研究結果を令和5年度には論文として投稿する予定である。 令和4年9月には、ベルギーで開催された第10回ヨーロッパ科学史学会に参加し、成果の一部を発表した。 令和4年度も国際日本文化研究センターの共同研究員として共同研究「西洋における日本観の形成と展開」(研究代表者フレデリック・クレインス教授)に参加した。2022年10月29日に開催された第5回共同研究会において、本研究の成果の一部を「18世紀末の英国資料が示す大黒屋光太夫情報と日本観」と題し、発表した。 令和5年11月にはフランスで開催される国際学会で本研究の成果の一部を発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍のため海外渡航許可が得られず、令和2~3年度は予定していた在外資料の調査を全く行うことができなかった。しかし令和4年度は海外渡航制限が緩和されたため、イギリスでの現地調査を実施することができた。また令和4年度は国際学会に参加し、成果の一部を口頭発表により発表した。このような点から、令和4年度に関しては、本研究課題は概ね順調に進展していると自己評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度には11月にパリの社会科学高等研究院・日本研究所で開催される国際学会などで研究成果の一部を発表する予定である。 また現在、共同研究員として参加している国際日本文化研究センターの共同研究「西洋における日本観の形成と展開」の研究会において、資料の分析結果を発表する。また、研究の成果を国際日本文化研究センターなどの学術雑誌に投稿する。
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Report
(4 results)
Research Products
(10 results)