Project/Area Number |
19K01060
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03040:History of Europe and America-related
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
北 美幸 北九州市立大学, 外国語学部, 教授 (80347674)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | アメリカ史 / 公民権運動 / ユダヤ人 / ホロコースト / 西洋史 / 人種・エスニシティ / アフリカ系アメリカ人 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、今日、ユダヤ系アメリカ人のアイデンティティの核が「ユダヤ教の信奉」ではなく「ホロコーストの記憶・経験」であることに着目し、本人や親族がホロコーストを経験していたり、ナチス政権下のドイツに居住経験があったりという人物や組織に焦点をあて、文書館所蔵史料の分析および聞き取り調査を行う。これらの作業により、①参加したユダヤ人内部の多様性を描くとともに、②人口比(全国人口の2~3%)を大幅に凌駕するユダヤ人が公民権運動に参加した(全白人ボランティアの約半数)理由と動機としてのホロコーストの位置づけについて、従来の見解に対する見直しを提起したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
平成27年~29年度(2015~2017年度、2018年度まで延長)基盤(C)および国際共同研究強化により、アメリカ合衆国で1950~1960年代に展開された公民権運動に、白人ボランティアとして多数のユダヤ人の若者が献身的に参加していた事実が確認できた。ただし、同研究では同時に、参加者のユダヤ人は極めて信仰心が薄く世俗的である、すなわちユダヤ人としての意識が希薄であることが明らかになり、研究目的のひとつである「アメリカ・ユダヤ人の『社会的正義』の追求、ユダヤ人としての自己認識」については十分に明確化ができなかった。 そこで本研究では、今日、ユダヤ系アメリカ人のアイデンティティの核が「ユダヤ教の信奉」ではなく「ホロコーストの記憶・経験」であることに着目し、本人や親族がホロコーストを経験していたり、ナチス政権下のドイツに居住経験があったりという人物や組織に焦点をあて、文書館所蔵史料の分析および聞き取り調査を行いたいと考えた。これらの作業により、①参加したユダヤ人内部の多様性を描くとともに、②人口比を大幅に凌駕するユダヤ人が公民権運動に参加した理由と動機としてのホロコーストの位置づけについて、従来の見解に対する見直しを提起したいと考えている。 2023年度は、2020年度に翻訳出版したホロコーストサバイバーであるマリオン・イングラム氏の回想録『戦禍の中で』『平和の下で』を手がかりに、サバイバーの正義感、特に黒人差別を傍観すること対する意識をより深く考察した。既に延長期間に入っていることもあり、考察内容の活字化に注力した。1点の論文が2024年度に刊行され、もう1点、2024年度中に刊行される予定である(受理済み)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
論文の執筆はおこなっていたものの、2023年度中に投稿した論文2点が2024年度の刊行になった。 今後は、円安の影響はあるものの、新型コロナウィルスによる渡航制限はなくなったため、海外での学会発表や資料収集をおこないやすくなると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
延長期間(コロナ延長)に入っているため、成果発表に特に力を入れたい。
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