Project/Area Number |
19K01218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Kanagawa Prefectural Museum of Cultural History |
Principal Investigator |
新井 裕美 神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 学芸員 (00636201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽毛田 智幸 神奈川大学, 理学部, その他 (50614616)
三浦 麻緒 神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 学芸員 (50817608)
瀬川 渉 横須賀市自然・人文博物館, その他部局等, 学芸員 (90792804)
高久 舞 帝京大学, 文学部, 講師 (10907570)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 湯立 / 神楽 / 南関東地方 / 職掌系湯立神楽 / 非職掌系湯立神楽 / 湯立神楽 / 職掌 / 非職掌 / 湯花神楽 / 地域民俗文化財 / 職掌神楽 / 非職掌神楽 |
Outline of Research at the Start |
現在でも相模国鎌倉郡・同国三浦郡・武蔵国久良岐郡・同国橘樹郡・房総半島等では湯立神楽が盛んに奏される。これを大別すると鎌倉鶴岡八幡宮に奉仕していた職掌家に依る「職掌系湯立神楽」と職掌家に依らない「非職掌系湯立神楽」があり、後者の発生は前者の伝播に因るとされてきた。そのため従来の研究では、専ら前者に関心が払われていたために後者の実態は等閑視され、地域毎の湯立神楽の類似・相違点、関係性は未詳である。そこで本研究は、両者の祈願内容・演目・所作・神楽場の設え・催行する組織等の項目で両者の比較研究を行い、「非職掌湯立神楽」の現行を考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は新型コロナウィルス感染対策によって各地の祭礼調査を計画どおりに実施できなかったため、文献や映像等を用いて調査を進めた。映像による調査では、湯立神楽を研究する個人から映像群の提供を受けた。映像群は旧式のビデオテープの収録のため、予算の都合上、対象の映像を選別してデジタル化を行った。この映像群には本研究では未見の映像があり、調査の補助と成り得た。 昨年度はこれらの映像分析を用いて、湯立神楽の分析を行った。湯立神楽は鎌倉鶴岡八幡宮に奉仕していた職掌に由る「職掌系湯立神楽」とそれには由らない「非職掌系湯立神楽」がある。職掌系湯立神楽の神楽は画一的であるが、非職掌系湯立神楽は楽器やそのリズム、座の内容や数、催行する組織等が地域ごとにバラエティーがあることが判明した。本研究では職掌系湯立神楽と非職掌系湯立神楽を比較した。また、非職掌系湯立神楽にも地域差があり、そこにも着目して調査研究を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、計画どおりに調査を進めることが出来なかった。各地の祭礼は、祭礼自体が全て中止、または関係者だけに参加が許される場合が多く、いずれの場合も祭礼を実見することはほとんど叶わなかった。本研究はこれまで注目されてこなかった非職掌系湯立神楽のフィールドワークに立脚しているため、そこから情報が得られなかったことは大変厳しい状態である。 その期間中は、研究実績の欄でも記載したように、映像資料から各地の湯立神楽の分析を進めた。また、実見できた祭礼では調査カードを作成しており、そのまとめを行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度からは新型コロナウィルスの感染対策が緩和されたため、各地の祭礼が復活しつつある。今年度はできる限りフィールドワークを研究分担者と手分けして実施し、事例の収集をはかる。新型コロナウィルス感染拡大を受けて、約3年間は祭礼の実施が出来なかった地域も多いため、各地の祭礼がその前後でどのように変化したかという点にも着目する。 次年度は研究期間の最終年度であるため、調査記録をまとめ、報告書を充実させたい。報告書の作成にあたり、調査後に作成してきた調査カードや動画・静止画の整理を重点的に行う。
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