著作物概念の意義及び機能に関する横断的、比較法的研究
Project/Area Number |
19K01426
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 05070:New fields of law-related
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
横山 久芳 学習院大学, 法学部, 教授 (30313050)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | AI生成物 / 応用美術 / 建築物 / 著作物 / 創作性 / 建築の著作物 / プロダクトデザイン / AI生成物 / 著作権 |
Outline of Research at the Start |
「著作物」概念は著作権制度の根幹をなす重要な概念であることから、本研究では、「著作物」概念に関わる様々な問題、例えば、AI生成物やプロダクトデザインを著作物として保護すべきかなどの問題を横断的に検討し、「著作物」概念の意義及び機能を明らかにし、それによって、今後の著作権制度の設計、運用に対する示唆を得ることを目的とするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、AI生成物の著作物性についての検討を行った。AI生成物が著作物とされるためには、人間が創作的に関与することが必要であるが、どの程度の創作的関与があれば、著作物性が認められるかについて、国内外の議論を参考に検討を行った。その結果、単に生成の指示(プロンプト)を与えたり、出力された生成物を取捨選択したり、生成物の出力を複数回繰り返したりしただけでは創作的に関与したとはいえないものの、人間の創作に係る具体的な表現を入力し、それを基に生成物が出力される場合や、特定の表現の出力を意図し、生成された出力物の内容を確認しつつ、目的の表現に近付けるように細かな指示、入力を繰り返した場合、さらに、生成物に創作的な加工、修正等がなされた場合には人間の創作的関与が認められ、AI生成物の著作物性が肯定され得ることを明らかにした。 また、令和5年度は、応用美術及び建築物について近時の注目すべき裁判例の検討を行った。例えば、大阪高判令和5年4月27日は、応用美術の表現が実用目的に制約されていることが明らかな場合には著作物性を否定すべきであるとし、実用品の絵柄の著作物性を否定したが、絵柄が物品に必須のものではなく、絵柄それ自体が通常人の美的感興を喚起し得るものであることから、著作物性を否定する結論には異論があり得ることを明らかにした。また、東京地判令和4年11月25日は、建築の実用性に鑑み、応用美術と同様の基準(分離把握可能性説)で著作物性を判断すべきであるとし、建築物の著作物性を肯定したが、この判断は、建築物の創作性について高度なレベルを求めることなく、建築物の実用的な外観と分離して把握可能な表現に制作者の個性が表れているか否かを問題とする立場と捉え得ることを明らかにした。 以上の内容については、今後、論文で公表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度は、本研究の主要テーマであるAI生成物、プロダクトデザイン、建築物の著作物性について一通り研究を行うことができたため、全体として概ね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、これまでの研究活動の総括を行い、著作物概念の意義・機能に関する研究成果をまとめる作業を行う予定である。
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Report
(5 results)
Research Products
(21 results)