• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

高齢投資者の保護法制に関する考察―証券会社の負う義務の視点から―

Research Project

Project/Area Number 19K01427
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 05070:New fields of law-related
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

萬澤 陽子  筑波大学, ビジネスサイエンス系, 准教授 (50434204)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Keywords高齢顧客 / 投資詐欺 / アメリカ / 投資者保護 / エンフォースメント / 通報義務 / 金融機関 / 取締役の義務 / 日米比較 / 報告義務 / 高齢投資者 / 義務的通報 / 証券会社の義務 / 通報制度 / 高齢者 / 投資家保護 / 超高齢社会
Outline of Research at the Start

本研究は、投資詐欺等から高齢者を包括的かつ実効的に保護するために、証券会社にどのような義務を課すことができるかについて、アメリカの制度を調査分析することで考察しようとするものである。具体的には、この問題についてアメリカでよく議論されている、義務的通報制度(顧客等に投資詐欺等が行われている合理的疑いがある場合に、証券会社に規制当局等への通報義務を課すもの)を主たる研究対象に据え、その有効性および妥当性を検討することを試みる。

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、わが国における高齢投資者保護法制のあり方を模索するために、アメリカにおいて証券業者等に課せられる「義務的通報制度」ついて調査するものである。
本年度は、連邦における「義務的通報制度」の最近の執行状況の調査を行った。2020年「研究実施状況報告書」に記載したとおり、2020年12月に連邦控訴裁判所において、証券業者が顧客の疑わしい取引を規制当局(SEC)に報告しなかったことは証券取引所法違反に当たること、SECはその責任を追及する権限を有することが認められた。同判決が出されたことに加えて、この制度に変更があった2010年代前半以降、高齢者に対する金銭的虐待に関する報告件数は大きく増加しており、連邦における「義務的通報制度」の実効性を確保する状況が相当整ったのではないかと思われるところ、SECによる執行が2020年以降も民事訴訟(2023 WL 6194880 (S.D.N.Y. Sep. 22, 2023等)及び行政手続(2023 WL 4455984(July 11, 2023)等)によって行われていることを確認した。
また、州における高齢投資者保護制度の調査も行った。下記に記載したとおり、州においては投資詐欺等から高齢者を実効的に保護するために、義務的通報制度よりむしろ他の方法が取られていると考え、この分野で最も進んでいると思われるカリフォルニア州における法制度を調査した。カリフォルニア州では、この分野において2008年に大きな改正がなされて以降、金銭的虐待に関する私人による訴訟提起数が大きく上昇しており、特に最近では2021年以降その数は劇的に増えて、これまでに提起された訴訟数がおよそ2000件近いことがわかった。それらがどのようなものか(誰が、何について、何に基づいて、どのような救済を求めているのか)を読み込み、分類分けをする作業を現在行なっているところである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

州における義務的通報制度の位置付けが、当初考えていたものとは異なっていた(義務的通報制度を採用している州は相当数あることから、州においてもその重要性は認識されていると考えていたが、これまで高齢投資者に対する保護法制に関する論文や書籍(実務家向けのものも含め)及び判例を調査してきた中で、私自身が見る限り、それはほとんど取り上げられていなかった)。そこで、州では投資詐欺等から高齢者を包括的かつ実効的に保護するために、むしろ他の方法が取られていると考え、若干軌道修正する必要性が生じた。

Strategy for Future Research Activity

カリフォルニア州における、金銭的虐待に関する訴訟が2000件近く起こされていることがわかり、これらが、誰によって、何について、何に基づいて、どのような救済を求めて提起されているのかを考察するために、判例を網羅的に読み込んで、分類分けをする作業を続ける。その上で、2008年の法改正との関連で、これらの訴訟を検討し、カリフォルニア州において、どの程度、高齢者が投資詐欺等から包括的かつ実効的に保護されているかを考察する。

Report

(5 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • 2021 Research-status Report
  • 2020 Research-status Report
  • 2019 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 顧客の取引に関する詐欺について金融機関の負う通報義務2021

    • Author(s)
      萬澤陽子
    • Journal Title

      証券レビュー

      Volume: 61巻3号 Pages: 69-80

    • NAID

      40022537437

    • Related Report
      2020 Research-status Report

URL: 

Published: 2019-04-18   Modified: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi