Project/Area Number |
19K01568
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07010:Economic theory-related
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
大洞 公平 関西学院大学, 経済学部, 准教授 (70388354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
室岡 健志 大阪大学, 大学院国際公共政策研究科, 准教授 (10796345)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 投影バイアス / マルチタスク / シグナリング / 昇進 / 情報投影バイアス / 損失回避 / 参照点依存型選好 / 投票 / プリンシパルーエージェント / 行動経済学 / 契約理論 / 情報の経済学 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、経済主体間の情報の偏在による問題を緩和・解決するためのインセンティブ設計としての契約のあり方を、行動経済学的知見を取りいれて理論的に分析を行う。具体的には、「情報共有と内発的動機づけに関する契約問題」と「期待に基づく参照点依存型選好を考えた動学的契約問題」の2つのテーマから構成され、情報の共有や提供といった情報のあり方と報酬体系や料金体系といった契約の相互作用に関して明らかにする。その結果を通して、組織構造設計、企業行動、消費者行動に関わる諸政策に対する含意を提供していく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、(1) 投影バイアスが研究アイデアの探索と履行に与える影響に関する研究、(2) 情報投影バイアスと情報共有に関する研究、(3) マルチタスク問題と情報共有に関する研究を行った。
(1)では、研究者が発見したアイデアを探求し研究を履行するかという問題に対し、アイデアの発見に関する投影バイアスを有する研究者は、自信過剰な研究者に比べて、発見したアイデアを探求せず別のアイデアを新たに探索する傾向があることを示した。また、求められる成果の基準が高い場合、投影バイアスを有する研究者が良い結果を残す可能性が高くなる傾向にあることも示した。その結果は、file drawer problemに対して一つの示唆を与えうる。(2)では、上司と複数の部下がいる世代重複モデルにおいて、各主体の情報投影バイアスが情報共有に与える影響、個人の生産性に与える影響、競争的昇進システムの効果に関する分析を進めた。一定の条件の下で、バイアスがコミュニケションを阻害すること、また、組織の生産性は上司のバイアスの大きさに対して単峰性を持つことを示した。さらに、部下のバイアスの分布に着目し、昇進する部下(次世代の上司)のバイアスの進化とパフォーマンスの関係を明らかにした。その結果は、組織内の多様性と組織のパフォーマンスの関係に一定の示唆を与えうる。(3)では、マルチタスクモデルにおいて、成果が立証不可能であるがプリンシパルにとっても重要な職務に関する情報を、エージェントが有するという情報の非対称性問題を考慮したモデルを分析した。情報を他者へ伝える行動はリーダーシップ行動として捉えることができ、そのような行動を引き出すために、固定給の割合を減らし、もう一方の成果が立証可能な職務へのインセンティブを引き上げることが有効であることを示した。この結果は、同僚間での職務に関する協力の発生などに一定の示唆を与えうる。
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