Project/Area Number |
19K01681
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
北野 泰樹 青山学院大学, 国際マネジメント研究科, 准教授 (70553444)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 中古車市場 / 環境対応車 / 減税・補助金 / 政策評価 / 構造推定 / 補助金・減税 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,2007年以降に導入された環境対応車に対する減税,補助金措置が中古車市場に与えた影響を評価する.分析では,モデル別の保有車両数に与えた影響を分析することで,政策が保有車両の平均燃費,そして温室効果ガスの排出量に与えた影響を定量化する.本研究はさらに,保有車両数の変化と密接に関わる中古車の輸出について分析し,環境政策による環境対応車の国内での普及が輸出中古車の性能に与えた影響を評価する.
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Outline of Annual Research Achievements |
①本年度は,スクラップ・インセンティブ措置に関する研究について,効率的に中古車(車齢13年以上の登録車)のスクラップを促すための政策設計についての詳細を分析し,昨年度に執筆したディスカッションペーパーを,経年車の廃車と新車の平均燃費という環境面の影響に焦点を当てた形での改訂を進めた.改訂した論文は査読学術誌への投稿している.また,中古車価格データを用いた研究について,自動車の初度登録年別の登録統計と併せてスクラップ弾力性の推定の分析を進めた. ②スクラップインセンティブ措置に関する論文は,産業組織研究会(東京大学)と,産業組織論分野の国際学会である,European Association for Research in Industrial Economics 2023 Rome (LUISS University)での研究報告と,国内で開催された国際ワークショップ,Workshop on Industrial Organization of Energy and Environmental Markets (Waseda University)にて研究報告を実施した. ③自動車市場の分析ではないが,同様の分析手法を用いた大阪大学の瀧井克也氏,慶應大学の中島亮氏,立命館大学の森智晴氏との共同研究を10th Meeting on Applied Economics and Data Analysis(長崎大学),人材配置の経済学コンファレンス(立命館アジア太平洋大学)で研究報告を実施した. ④例年小樽で開催する産業組織論のワークショップ(Sapporo Workshop on Industrial Economics)にて,各国・地域(アメリカ,オーストラリア,シンガポール,香港)の大学から実証産業組織論分野の研究者7名を招き,国際ワークショップとして開催することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
スクラップ・インセンティブ措置の研究について,経年車の廃車の促進と新車の平均燃費という観点から大きく論文を改訂できたのはよかった点として挙げられる.しかし,中古車価格データを用いたスクラップ弾力性の推定について,分析を進める中でより詳細なデータを用いた分析の必要が出てきたため,データの整備などを改めて実施する必要性が生じた.本来は,論文をまとめることを目的としていたが,データベースの改訂を含め,まだ分析の途上にある.また,スクラップ・インセンティブ措置についての誘導系推定の論文についてもまとめたかったが,執筆途中の段階にある.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に引き続き,中古車価格と車名・車齢別のスクラップ台数(登録抹消数)の関係を捉えるスクラップ弾力性の分析について進める.分析に当たっては,車齢別のより詳細なデータを取得し,車齢とスクラップ確率の関係について分析を深めたい.2009年のスクラップインセンティブ政策や,2020年以降の環境有料者に対する税制上の優遇措置や税制の変更,燃費基準の変更など,さまざまな政策変更が経年車の廃車の意思決定に与える影響を評価する.年度内に論文をまとめ,ディスカッションペーパーとして発表したい. 加えて,都道府県別の車齢13年以上の普通車のストック数から作成したpolicy exposure変数を用いたスクラップインセンティブ政策に係る誘導系推定の論文については,一定の分析結果が得られているので,同じく論文にまとめ,ディスカッションペーパーとして発表したい.
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