Project/Area Number |
19K01828
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
相原 基大 北海道大学, 経済学研究院, 准教授 (40336144)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 制度的文脈 / 産業地域 / 国際比較 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,歴史民族誌のアプローチを採用した国際比較分析により,国内外の産業地域において制度的な文脈が形成され,経時的に変容していくプロセスを統一的に理解する概念的なモデルを構築することである.眼鏡製造業およびインテリア製造業の2業種から,国内外の6地域を取り上げ,①史料に残されたテキストからそれぞれの産業地域に特有の制度的文脈の動態を析出する計量解析,②歴史民族学のアプローチによる資料整理と現場調査にもとづく定性データの収集と読解の2つの調査研究方法を併用して,研究目的の達成を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
事業期間4年目である本年度は,次の3つの調査研究を遂行した.第1に,主にCovid-19の流行の影響により実現できていなかった実地調査を再開し,研究対象としている6つの産業地域における1950年代後半からの制度的文脈の形成・変容の過程に関する分析用データベースを更新した.過年度までに収集・整理した二次資料の内容について,現地でのヒアリング結果および新たに収集した一次資料と照合することでデータベースの信頼性と完備性の向上を図った.第2に,比較対象となる複数の事例に関して記述的な研究を継続し,ワーキングペーパーの執筆を進めた.分析用データベースの更新作業とともに,木製インテリア製造業に従事する国内2つの産業地域,眼鏡枠製造業に従事する国内外の産業地域に関する記述的な研究をほぼ終えることができ,部分的な研究成果をワーキングペーパーとしてまとめた.現場調査を再開させた木製インテリア製造業に従事する海外の産業地域に関しては,実地でのヒアリング調査と資料収集の進展に沿ってデータセットの完備性を高め,ひきつづき記述的な研究を推進している.第3に,国内外の産業地域における制度的文脈の形成・変容過程に関する比較研究に着手し,本研究全体を支える概念枠を修正した.事例研究の進展にともない,それぞれの産業地域が経験してきた過去を要約するコンセプトやモデルの開発と実践が制度的文脈の形成・変容過程に与える影響を析出することができた.同成果を本研究事業における概念枠の洗練につなげた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に記したとおり,本年度は過年度に実現がかなわなかった実地調査を再開することができた.実地調査を通して新たな情報と未発見であった資料を得て,ようやく国際比較研究に耐える分析用データベースの構築に目処がたち,事業を着実に進展できた面があった.他方,一部の産業地域に関しては,主にヒアリング調査の不足にともなうデータベースの整備遅れにより記述的な研究が十分に実施できたとは言い難い状況にもある.ただし,研究計画を微修正することで調整可能な範囲であると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
事業期間の最終年度については,以下の推進方策を立てている.第1に,現在執筆を進めているワーキングペーパーを含め,それぞれの産業地域に関する個別の記述的研究の成果を早期にとりまとめる.第2に,各産業地域における制度的文脈の形成・変容過程についてQCA(質的比較分析)の推論技法を手がかりに比較を実施し,概念枠の完成をはかるととともに,プロジェクトの総合的な研究成果を発表する.
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