Project/Area Number |
19K01869
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
日野 健太 駒澤大学, 経営学部, 教授 (70339670)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 組織化 / 組織アイデンティティ / リーダーシップ / CSR / 従業員の理解 / カリスマ・リーダーシップ / ダーク・サイド / アビューシブ・リーダーシップ / ハラスメント / 心理的安全 / 沈黙 / 組織文化 / 組織シンボリズム / 権力 / パワー / スポーツ / 発言 / 認知メカニズム / フォロワー / 組織不祥事 / 倫理 |
Outline of Research at the Start |
リーダーの不祥事に注目し,なぜそのような不祥事や非倫理的決定が行われたのかについて実証的な接近を試みる。既存研究の多くがリーダー自身の非倫理的動機に注目してきたのに対し,それを受け入れてしまう(場合によっては英雄視してしまうかもしれない)フォロワーの心理,組織文化や財務状態のような状況要因にフォーカスする点に本研究の独自性がある。具体的な研究手法として想定するのは,シナリオによる社会実験,従属変数としての沈黙に注目したサーベイである。
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Outline of Annual Research Achievements |
メアリー・ハッチのVery Short Introductions Organizations の日本語訳を,日野健太/宇田理監訳『組織論のエッセンス』(同文館)として,刊行することができた。申請者は,第2章の翻訳,監訳および解説を担当した。 同書は,シンボリック解釈主義の立場から組織と組織化について検討している。同書の議論からは,組織は常にメンバーや社会の解釈によって形成され続けるプロセス,つまり組織化として捉えることができる。 この研究課題の「不祥事の加速メカニズム」を考える上でも,組織化の視点は有用である。例えば,アイデンティフィケーション(同一化)の対象である組織やリーダーの不祥事は,それらの対面を守るために隠蔽されることがしばしばあるが,隠蔽経験で維持された組織やリーダーの関係は,成功体験や新たな自己イメージとなって,次の不祥事(とそれに関わるメンバーの行動)を招くと考えられる。つまり,同書からは,不祥事をくりかえし生み出しかねないリーダーへのアイデンティフィケーションをダイナミックなプロセスとして捉えることの必要性を明らかにすることができた。 その他,本年度の発表をもくろむ研究を進めた。不祥事の背景には,同じ行動であっても,よくとられたり,よくとられなかったりするという認知バイアスの働きがあると考えられる。この認知バイアスの働きについて,ジェンダーを例に検討することとしデータを収集した。本年度の研究成果として発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究途上で,関連する課題が多く見出され,そちらへの関与についても本研究の成果とするべく,結果の取りまとめに時間を割いているため。
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Strategy for Future Research Activity |
申請プロジェクトの一部では,リーダー行動の知覚にフォロワーの認知バイアスがどのように関わるのかを明らかにすることをもくろんでいたが,ジェンダーを例に考えたい。7月にソウルで開かれる,Academy of International Businessへの参加,6月の組織学会での報告を経て,結果を,Journal of Asia Pacific Managementに投稿する。
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