Strategic Human Resource Development from the Perspective of Diversity and Inclusion
Project/Area Number |
19K01885
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
二神 枝保 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (10267429)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | ダイバーシティ / インクルージョン / 戦略的人材開発 / 日米欧比較分析 / 人的資源管理 / 日米欧比較 |
Outline of Research at the Start |
少子高齢化の進展する日本で、ダイバーシティとインクルージョンによる持続的成長と分配の好循環が期待されている。本研究では、まずアメリカ、ヨーロッパ、日本企業の人事担当者へのヒアリング調査を行い、企業のD&I(Diversity and Inclusion)戦略と企業の競争力(企業業績、従業員の定着率等)の関連性を明確にする。また、従業員へのアンケート調査を行い、多変量解析に基づいて企業のD&I戦略と従業員の職務態度(職務満足、職務関与等)の関連性を明らかにする。さらに、日米欧の文化・制度的相違も明確にしつつ、比較・分析する。以上から、本研究はダイバーシティとインクルージョンの視点からの戦略的人材開発を日米欧比較・分析する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
ダイバーシティとインクルージョンは、世界的潮流である持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)においても、重要な概念である。ダイバーシティ(diversity)とは、人種、民族、国籍、ジェンダー、年齢、 身体的能力、宗教、文化、価値観等、人びとの多様性である。インクルージョン(inclusion)とは、社会の一員であると感じること、ありのままの自分が尊重され、評価されていると感じること、自分が最善を尽くすことができるような他の人からの支持力や貢献度を感じることをいう(Miller and Katz, 2002)。これまで、まずダイバーシティとインクルージョンの視点から、戦略的人材開発について、日欧比較分析を行った。研究成果について、二神枝保『雇用・人材開発の日欧比較:ダイバーシティ&インクルージョンの視点からの分析』(中央経済社、2020 年)を出版した。また、海外の学術図書として、Shiho Futagami et al. Sustainable Development and Energy Transition in Europe and Asia(WILEY,2020)およびThe Changing Global Environment in Asia and Human Resource Management Strategies(NOVA Science Publishers,2020)そしてSustainable Development in Asia(Springer,2022)を出版した。また、ジェンダーの視点から、二神枝保ほか『人文社会科学とジェンダー』(日本学術協力財団、2022)、二神枝保編著『ヨーロッパ諸国における女性の就業継続とキャリアアップの取組に関する調査研究:スウェーデン、フランス、ドイツ、オランダの取組』(かなテラス、2022)も出版した。さらに、二神枝保「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の視点からの戦略的人材開発(SHRD):理論的フレームワークに関する一研究」(『しごと能力研究』、2020年)を執筆した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
The 24th International Euro-Asia Research Conference 2019、およびRoundtable on the 25th International Euro-Asia Research Conference 2020、さらにThe 25th International Euro-Asia Research Conference 2021での国際学会報告での議論に基づいて、ヨーロッパの共同研究者 Jacques Jaussaud 教授(Pau大学)、Julien Martine 教授(Paris大学)、Bruno Amann教授(Toulouse第3大学)、Erja Kettunen教授(Turku大学)、Philippe Debroux教授(Rennes大学)と共同で、ダイバーシティ&インクルージョンの視点から、戦略的人材開発について、日欧比較分析を行った。具体的には、フランス、ドイツ、フィンランド、ノルウェーなどD&Iのベストプラクティスとなる企業の人事担当者へのヒアリングを通して、ケース・スタディを分析し、ヨーロッパの企業の雇用・人材開発の課題を考察した。同時に、日本企業のそれとの比較も検討した。特に、女性、外国人、高年齢者、障がい者、非正規労働者など多様な人びとの雇用・人材開発の課題と展望について、ダイバーシティ&インクルージョンの視点から、検討・考察した。研究成果について、『雇用・人材開発の日欧比較―ダイバーシティ&インクルージョンの視点からの分析-』(中央経済社、2020 年)を出版した。とくに障がい者の人材開発についても、日本とフィンランドの比較分析を行い、The 26th International Euro-Asia Research Conference 2022で学会報告を行った。研究成果について、学術図書Sustainable Development in Asia(Springer, 2022)を出版し、進捗状況も順調である。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的は、ダイバーシティとインクルージョンの視点から、企業がどのように戦略的人材開発を行っているのか、そのことによって、企業が創造性や競争力を高めるのか、従業員がウェル・ビーイングや職務満足を高めるのかを明らかにすることである。次年度も本年度に引き続き、Jacques Jaussaud 教授(Pau大学)、Uschi Backes-Gellner (Zurich大学)、Julien Martine 教授(Paris大学)、Bruno Amann教授(Toulouse第3大学)、Erja Kettunen教授(Turku大学)と協力・連携しながら、ヨーロッパ(主にスイス、ドイツ、フランス、フィンランド)企業の人事担当者へのヒアリング調査を実施する。そして、ダイバーシティとインクルージョンの視点から、ヨーロッパ企業の戦略人材開発の実態を分析し、日欧比較を行う。また、アメリカ企業のベスト・プラクティスのケース・スタディも進め、その現状と課題を整理する。さらに、障がい者の人材開発について、日本とフィンランド、アイルランドの比較分析も行う。障がい者への職業教育・訓練を実施することによって、障がい者のウェル・ビーイングや仕事能力がどのように向上するのかについても、実証分析を行う。国際会議The European Association for Japanese Studies (EAJS) 2023 Conferenceにおいて、こうした実証分析研究の成果の一部を報告する。そして、それに基づいて、学術論文を執筆し、国際ジャーナル(International Labour Review等)へ投稿する予定である。
|
Report
(4 results)
Research Products
(25 results)