Project/Area Number |
19K01896
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
犬飼 知徳 中央大学, 戦略経営研究科, 教授 (60380143)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2019: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | フランチャイズ組織 / 意図せざる結果 / 協調と協力 / レントシーキング / フランチャイズ / ミクロ-マクロ・リンク / 競争と協調 / フリーライダー |
Outline of Research at the Start |
本研究課題の核心をなす学術的な「問い」は,「なぜある企業は非合理的な戦略を立案し,実行してしまうのか」である. 企業の戦略的な目的は,競合他社に対して競争優位を築き,業界平均以上の利益を獲得することである.そのために各社が自社の経営資源と直面する環境に合わせた独自の戦略を構築するのだが,時間経過に伴いそれが明らかに非合理的な戦略,つまり利益に繋がらない戦略に変質していく企業が観察される.本研究では,この「問い」を解明するための具体的な事例としてフランチャイズ組織を研究対象として選択している.その理由は,行為者間の相互作用が観察しやすいことと,戦略的な変化が追跡しやすいからである.
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Outline of Annual Research Achievements |
本申請研究の目的は,日本においてフランチャイズ・システムを導入している組織(以下,フランチャイズ組織)内における協調と競争のダイナミックなメカニズムを解明することにある.具体的には,ミクロレベルでは合理的に行為しているフランチャイジーの相互作用が時間経過に伴って変化していき,最終的にマクロレベルではフランチャイズ組織全体にとって「意図せざる結果」が生じてしまうメカニズムを説明することを試みる.具体的な研究プロセスは下記の概念図に従っている. フランチャイズ組織は,フランチャイザーとフランチャイジーという独立した二種類の事業者が契約関係に基づき協調しながら事業を進める組織である.しかしながら,必ずしも常に協調が維持されるわけではなく,時に両者が利益配分を巡って競争するレント・シーキングと呼ばれる活動が観察される.このレント・シーキングは,そのフランチャイズ組織が持つ本来のビジネスモデルを歪め,機能不全に陥らせることもある一方,大きくビジネスモデルを転換する契機にもなりうる.この研究は既存研究に欠けていた組織内における協調と競争の二側面からアプローチにより,よりフランチャイズ組織において現実に生じている現象を説明できるようになるだけでなく,実際のフランチャイズ経営に対して多くの具体的な示唆をもたらすものである. 研究実績としては, コロナ禍の影響で遅れていた聞き取り調査を含めた実態調査が実行できたところで,実質的なアウトプットである学会発表や論文投稿は1年遅れではあるが2024年度に実施する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
交付期間前半のコロナ禍の影響により,実態調査が大幅に遅れてしまい, その影響で全体的に1年以上計画に遅れが生じている.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度はコロナ禍からほぼ回復した状況において,調査等は行えるようになってきたので,2024年度は研究成果を取りまとめて, 研究報告や論文執筆などのアウトプットの作成を行っていきたい.
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