百貨店のダイナミズム―グローバリゼーションとデジタライゼーションの視点から―
Project/Area Number |
19K01973
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07090:Commerce-related
|
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
藤岡 里圭 関西大学, 商学部, 教授 (00326480)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 小売業 / 百貨店 / グローバリゼーション / デジタライゼーション / 業態 / アパレル / ファッション / 産業 / プラットフォームビジネス / 国際化 / 小売業態 / 着物 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、グローバリゼーションとデジタライゼーションという2つの視点から、小売業態としての百貨店のダイナミズムを解明することが目的である。日本で百貨店が誕生してから現在までの約120年の歴史を対象に、百貨店は小売業態としての競争優位をどのように構築してきたのか、またその競争力はいかに変化してきたのかを歴史実証的に、かつ日本と欧米の百貨店を比較しながら分析し、百貨店研究の現代的意義を明らかにしたい。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、百貨店が長期にわたりどのように競争力を構築してきたのかについてグローバリゼーションとデジタライゼーションの視点から明らかにすることであった。申請時の計画では、百貨店やアパレル企業へのインタビュー調査を実施し、日本の百貨店とアパレル企業の相互依存関係を解明する予定であったが、コロナウイルス感染症拡大のため、このアプローチを断念していた。2020年後半から文献研究を中心に研究方法を変更し、研究課題を(1)小売業態の発展に伴い、百貨店がどのようにポジショニングを変更してきたのか、また、グローバリゼーションやデジタライゼーションの流れの中で小売業の役割はどのように変化してきたのかに関する研究と、(2)アパレル企業との関係から百貨店の競争力を明らかにする研究に分離した。 (1)については、英国オックスフォード大学のジョナサン・レイノルズ教授と、"Retailing After the Industrial Revolution: Innovation, Growth, and New Format Development"と題する共著論文を執筆し、The Oxford Handbook of Industry Dynamics の一章として掲載されることが決定した。現在、校正中であり、電子版で2023年度中に刊行される予定である。 (2)については、二次資料から百貨店とアパレル企業をつなぐデザイナーの存在が明らかになったが、一次資料の調査が計画通りに進まず、成果をまとめるまでには至っていない。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前述の通り、小売業の動態をグローバリゼーションとデジタライゼーションの視点から明らかにする課題は、おおよその目途が立ったのに対し、百貨店の競争力をアパレル企業との関係から解明する課題はやや遅れている。一次資料の調査を完了できていないことがその原因である。当初の計画であった海外調査から国内での調査に変更したものの、企業の担当者やアーカイブズへのアクセスがコロナ前に比べて制限されていたことが影響している。しかしながら、国内外のアーカイブズ等におけるコロナ感染症拡大に伴う制限はようやく緩和されてきていることから、今後は研究を前進させられると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる2023年度は、アパレル企業と百貨店の関係解明に注力する。百貨店卸としてのアパレル企業が誕生する際、デザイナーとよばれた女性たちはどのような役割を果たしたのか、彼女たちと百貨店、さらに欧州のラグジュアリーブランドはどのように機能分担してきたのかについて考察する。この研究成果の一部は、8月にオスロで開催される欧州経営史学会で報告するとともに、刊行を予定している『ファッション産業』に収録することを目指す。
|
Report
(4 results)
Research Products
(5 results)