Project/Area Number |
19K01974
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07090:Commerce-related
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
廣田 章光 近畿大学, 経営学部, 教授 (60319796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 学 日本大学, 商学部, 教授 (80411685)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | デザイン・ドリブン / リフレクティブ・カンバセーション / プロトタイプ / 対話 / 創造 / 目立たない知識 / バウンダリー・オブジェクト / デザイン / イノベーション / 相互作用 / 人間中心 / 価値創造 / 認知と表現 / 問題発見 / デザイン思考 / 実験行動 / インサイト / インタラクション |
Outline of Research at the Start |
デザイン・ドリブン型開発の特徴である「人々が気づかない問題を創造的に発見すること」(Verganti 2009,2016)さらに問題解決との関係を、プロセスの実体を事例比較によって明らかにする。さらに開発者、ユーザーの「表現」を通じた相互作用とインサイトの関係を示すモデルを構築し、理論モデルの試行運用を実施する。これらの活動を通じて以下の3点を成果として実現する。①実験的行動や試行錯誤のプロセスを詳細に調査し記述。②プロセスを「リフレクティブ・カンバセーション(認知と表現との相互作用)」の視点から分析し、インサイトとの関係を示す。③イノベーション研究に加え、認知科学の知見を加え考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
デザイン・ドリブン型のイノベーションは「人間中心デザイン」(Norman 2013)の行動によって支えられている。2019年~2022年のコロナ禍をはさみ4年間において、「リフレクティブ・カンバセーション」(Reflective Conversation :Schon 1983):認知と対話の相互作用)の枠組みによるインサイト(創造的瞬間:石井2009)との関係について調査と調査結果の整理、考察を継続してきた。 今年度は、2022年度に実施した調査をもとに、プロトタイプの社会実装の領域について、プロトタイプの早期、広域公開による対話とインサイトとの関連について調査、考察を実施した。開発者が原体験をもとに創出した価値を、実現するプロトタイプを開発し、社会実装することよって、多様な人々との対話が創出され、その対話から、開発者が当初予想をしていなかったプロトタイプの価値を創出することが確認された。 この調査をもとに、異質な要素の結合の動的視点による考察をするため、①「バウンダリー・オブジェクト」(Star and Griesemer 1989)、②「目立たない知識」(山川・清河 2020)の2つの概念を活用し、開発者の枠組みの存在と限界を超える要件について考察した。 具体的には、①バウンダリー・オブジェクトで説明される組織境界を橋渡しする役割に加えて、②問題発見の役割を示した。さらに「目立たない知識」はイノベーションを生み出すために重要であり「異質な組み合わせ」を実行のための手がかりとなる概念であることを示した。ある問題に対する解決の組み合わせを考える知識の活性は、一般に分類学に基づく「カテゴリ」毎に、つまり「目立つ知識」で生じるとしている(Brown et al.1998)。本研究のでは、バウンダリー・オブジェクトによって目立たない知識の結合につながることを示した。
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