管理会計の設計・運用に関するシミュレーション解析に基づく理論的・実証的研究
Project/Area Number |
19K02002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07100:Accounting-related
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
近藤 隆史 京都産業大学, 経営学部, 教授 (60336146)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 管理会計 / 業績評価 / マネジメント・コントロール / シミュレーション / コンピュータ・シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
近年の管理会計研究の発展は理論と実務のギャップを埋めるため,研究者は,フィールド・スタディを通じて先進的な管理会計の実務や技法をいくつも掘り起こしてきた。それらが組織に良好な成果をもたらすことが認識されつつも,戦略的な効果については未解明な部分が多い。そのため,典型的な量的・質的調査をもとに,単純化された理論仮説とその検証では,管理会計の戦略的な効果についての包括的な理解には限界を伴う。本研究では,管理会計システムの設計とその運用に伴う相互作用を鍵概念に,その相互作用の生成と舵取りにおける管理会計システムの役割の解明を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度については,これまでの成果の発展ととりまとめについて注力してきた。特に,理会計研究においてシミュレーション技法を使いながら,プリンシパルとエージェント間での業績評価システムの設計と利用について分析を進めてきた。ベースとしたシミュレーションのモデルとしては,近藤・西居(2020)(『業績評価指標のインフォーマティブネスと管理可能性:エージェントの努力配分の動的過程のシミュレーション』)であり,新たに,プリンシパルとエージェントとのコミュニケーション(自らの努力の程度を正直に報告するかどうか)を伴う報酬契約を導入し拡張した。結果としては,第一に,合理性の仮定を緩和しても,分析的モデルからの予測された結果の再現が確認された。第二に,業績指標のインフォーマティブネスの違いにより,エージェントから提供される「高努力かつ真実報告」(HT)の頻度に差が生じることが明らかとなった(インフォーマティブネスの低下が,HTの割合を下げた)。第三に,業績評価のタイミングにより,結果に差が生じることが明らかとなった。つまり,インフォーマティブネスの高い業績指標を伴う契約のもとでは,エージェントの意思決定の更新を下げた場合,HTの割合が低下していた。逆に,インフォーマティブネスの低い業績指標を伴う契約では,HTの割合はほぼ変化がなかった。このことから,情報(シグナル)のもつ特性と,その運用のあり方との密接な関係性が示唆される。実践的には,不確実性の高い(インフォーマティブネスが低い)業績指標のもとでは,例えば,一回の試行で結果が出にくい戦略的なタスクでは,更新にはある程度の間隔をとった業績評価の運用が適しているかもしれない,ということが示唆される。こうした結果については,近藤(2023)「管理会計におけるシミュレーション研究の可能性と課題」『會計』にて取りまとめている。
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Report
(5 results)
Research Products
(5 results)