Project/Area Number |
19K02173
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
嶋内 健 立命館大学, 産業社会学部, 授業担当講師 (70748590)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | アクティベーション / デンマーク / 基礎自治体 / 行政組織 / 社会政策 / ソーシャルワーク / 専門職 / 資格 / 就労支援 / 職業学校 / 若者 / 公的扶助 / 労働市場政策 / ジョブセンター |
Outline of Research at the Start |
本研究は、デンマークにおける2000年代半ば以降の所得保障政策と積極的労働市場政策をセットにしたアクティベーション政策の改革が、基礎自治体の支援ならびに運用の構造にどのような変化をもたらしたのかを調査し、その結果クライアントである受給者の社会的包摂に、どのような影響をもたらしたのかを明らかにする。これにより異なる社会的、経済的、政治的な条件をもつ基礎自治体の支援内容に、中央政府の改革が与えた影響の多様性や、自治体ごとに生じている就労支援サービスの質の違いが生じる要因に迫ってゆく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度の目的は、(1)求職者に雇用サービスおよび社会サービスを提供する基礎自治体の「ジョブセンター」における専門職員の労働状況や行政組織内での働きやすさを明らかにし、(2)それがサービスの質にどのような影響を与え、最終的なサービスの受け手である市民にどのようなサービスが届いているのかを明らかにすることである。さらに、(3)コロナ禍におけるジョブセンターの状況を把握しようとした。 以上から、基礎自治体とその職員が加入する労働組合の調査を実施した。基礎自治体はコペンハーゲン、ヒレロズ、ソルルート、オーデンセを調査した。労働組合は、行政職およびジョブセンターの「ソーシャル・アドバイザー」が加入するHF、ソーシャル・ワーカーが加入するDSの調査を実施した。 (3)は、どの自治体も日本のように業務に深刻な影響を受けていなかった。デンマークは2度のロックダウンを経験したが、中央政府が適切に対応し、政府・労働組合・経営者連盟の度重なる3者間交渉が緊急の雇用対策に功を奏したため、日本のように末端の行政職員が激務に追われるということはなかった。 (1)はどの自治体も職員の専門性をあまり重視していなかった。ここでいう専門性とは、ジョブセンターが担う就労支援サービスに関連する教育歴や職歴のことである。特に生活問題を抱える就労困難者と対峙する際は、ソーシャル・ワークの経験やスキルが重要だが、いずれの自治体もこれらのスキルやバックグラウンドのある職員をあまり必要としていなかった。 したがって、(2)の困窮者の生活全般を包括的に捉えたクライアント中心型のサービスというより、労働市場の需要を重視する労働市場中心型のサービスが提供される傾向にあった。このことは、職員の専門性が十分に発揮されていないという不満を労働組合が聞き取りにおいて述べており、上記の問題を裏づける結果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍によって2年半もの間、現地調査に赴くことがまったくできなかった。今年度になって初めて現地調査を行うことができた。本来ならば、この時点で少なくとも4回の現地調査を実施する計画であった。しかしながら、今年度の調査結果を踏まえた業績を発表できたので、これまでの遅れを幾分取り戻したと言えるであろう。
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Strategy for Future Research Activity |
調査対象の基礎自治体の範囲をさらに拡大していきたい。今回はシェラン島およびフュン島の自治体を調査できたが、今後はユラン半島で興味深い支援を提供している自治体を調査したいと思う。また、今回明らかになった現状に対して、市民を代表する政治家はどのように評価しており、どのように行政組織に働きかけているのかという側面から調査のアプローチを試みてゆきたい。
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