フィリピンにおける生活困難層の子どもへのケアサポートに関する研究
Project/Area Number |
19K02203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Hagoromo International University |
Principal Investigator |
渋谷 光美 羽衣国際大学, 人間生活学部, 教授 (70567635)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | フィリピンの産業構造変容 / ストリート・チルドレン / 失業と家族関係 / 性暴力被害児の裁判 / NGOによるケアサポート / 子ども期の変容 / 英仏産業革命期の児童労働 / 西洋装飾文化 / 性暴力被児の裁判 / 産業革命期の児童労働 / アンティーク / 児童労働 / イギリス産業革命期 / アンティーク・レース工場 / ストリートチルドレン / 児童虐待 / 家族関係 / コミュニケーション / 子どもの貧困 / 路上やスラムでの生活 / 性暴力被害と裁判 / ソーシャルワーク / フィリピンのNGO / 産業革命期 / 子ども期 / 中世ヨーロッパ / フィリピン / フィリピンでのケアサポート / 貧困層の子ども / 就学前教育とケア / 途上国での子どもの教育とケア / 先進国での子どもの教育とケア |
Outline of Research at the Start |
フィリピンにおける生活上の困難を抱える子どもへの教育と社会的ケアサポートに関する実情を把握し、問題解決への展望と課題を見出すことを目的としている。 フィリピンのデイケアセンター(保育所)、養護児童施設、高齢者と子どもとの混合型施設や、養護者のいない子ども達への教育とケア実践をしているNPO等、訪問実績のある子どもの事業所、施設、団体等を中心に再訪し、保育士やケアスタッフ、ケアラー等に対するインタビュー、アンケート調査を実施する。 また、先進諸国での子どもの教育とケアに関する文献研究や、国内の子ども・子育て支援に関するインタビュー調査も実施し、分析、検討する。その調査結果も踏まえ、社会発信する。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究実績として、①文研研究、②現地への渡航による視察、関連資料収集、③研究成果の社会的発信があった。 ①については、フィリピンでの歴史的変遷として、産業構造の変化等を踏まえ、今日的な生活困窮層の創出には地方から都市部への国内移動等による都市化現象の影響による側面が大きいと考えられる点について考究した。また理論研究として本課題で当初より着目している、英仏を中心としたヨーロッパでの中世期からの「子ども期」に関する変容とともに、18~19世紀の英仏を中心とした産業革命期の児童労働への地平として、とりわけレース産業を中心とした歴史的経緯を含めた検討を行ってきた。 ②については、フィリピンの都市部としてメトロマニラでも、地方からマニラへの移動、長距離バスの発着所としても利用され、電車の乗り入れ駅が集中する地域において、表出している生活困難層の子どもの物乞いや家族の小規模商業活動の担い手となっている生活状況とともに、都市地域の経済活動状況を中心とした日常生活事情について文献研究の内容を踏まえた視察を行った。また英仏では繊維産業及びレース産業を中心とした歴史的な文献、美術工芸品を中心に、産業革命期の児童労働に至る過程での関連資料として視察、収集し検討した。 ③フィリピンでのNGOへのインタビュー調査の結果も踏まえ、①②の考究を通じた成果として、市民講座のテーマとして取り上げ、一般市民の方々への発信を行った。また、昨年度NGOへのインタビュー調査をまとめ考察し雑誌に投稿していた論文を編集者からのご依頼をいただき、複数回再投稿し、特に医療従事者を含めたケア関連従事者を中心とした読者層に発信した。 英仏における繊維産業・レース産業における社会性として、産業革命期の児童労働に至る地平を研究紀要論文として投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フィリピンのNGOへの調査結果と文献研究による考察を踏まえ、最渡航による現地視察、資料収集を含めた検討、考究結果を、市民講座や雑誌への投稿として社会的に発信できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでのフィリピンにおける現地のNPO法人への調査結果をふまえた分析と考察から、生活貧困層の子どもの状況としては貧困問題が大きいが、家族関係を鑑みれば、現在の子どもの生活状況からは、将来における選択肢が極めて狭められている側面に対して、子ども主体としての将来への希望・展望を切り開くために支援をしているという実態が確認できた。 そのような観点からの理論研究として、これまでも検討してきた子ども期の変容に関する研究、先進国である英仏の18~19世紀の産業革命期の児童労働に至る過程の考究としてさらに発展的に検討していく。とりわけ、今日におけるフィリピンでの都市部への移動、都市化現象からの検討に連関する理論研究として、19世紀のパリ社会における労働者層の生活文化の進展過程における子どもへのケアサポートに注力した文献研究としても位置づけ考究していく。 ①英仏を中心としたヨーロッパ社会における中世期からの歴史性を視野に近代社会までの変容について、階級社会における特性を考慮しつつ、子ども期の実情とともに、その捉え方の変容を把握していく。 ②①の過程で、子ども期における教育の一環としての労働、徒弟制度から産業革命期の労働者階級の労働としての変容、教育制度との関係性等について、生活における困難性を抱える家族内の実情を把握しながら、何らかのケアがいかになされていたのか/いなかったのか等、今日におけるフィリピンなどの発展途上国における児童労働問題への示唆としての観点からの考究を行う。 ③英仏をはじめとする西洋装飾文化としてのアンティークを媒介とした生活文化の歴史性と社会性の観点から、産業革命期の万国博覧会の開催など産業亢進の他方では、その下支えとしての児童労働が工場法による規制を免れながら推進されていた実情や当時の労働者階級層の生活の困難を抱える子どもに焦点を当てる研究をさらに構築していく。
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Report
(5 results)
Research Products
(7 results)