Project/Area Number |
19K02615
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
山田 伸之 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (80334522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丁子 かおる 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (80369694)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 防災保育 / 地震防災 / 防災教育 / 乳幼児 / 保育 / 効果検証 / 防災教育の効果検証 / 地震動 / 質的改善 / 科学的エビデンス |
Outline of Research at the Start |
地震の揺れを経験することの少ない地域の子供たちに対し,突然の強震動(地震の強い揺れ)による『人的被害ゼロ』にするために,防災保育の質的改善を念頭に①擬似体験を通じた効果的で印象に残る教具教材と飽きない教育啓蒙手法の開発拡充,②模範的防災保育実践の水平展開,③防災保育の妥当性の検討を含む効果検証手法の開発の3本柱に取り組む。この中では,保育園・幼稚園・認定こども園との連携による防災教育実践活動を通じた取り組みだけでなく,③にウェイトを置いたその効果を検証する方法を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本課題は,地震の揺れを経験することの少ない地域の子供たちでも,突然の強震動(地震の強い揺れ)に見舞われても『人的被害ゼロ』にするために,敢えて「体験型」を掲げた防災保育の質的改善に寄与することが最大の目的である。その中では,防災保育の質的改善のために①擬似体験を通じた効果的で印象に残る教具教材と飽きない教育啓蒙手法の開発拡充,②模範的防災保育実践の水平展開,③防災保育の妥当性の検討を含む効果検証手法の開発の3本柱に取り組むことを目指している。 研究期間を再々延長した令和5年度においては,新型コロナ感染症等の影響で大幅に変更を余儀なくされた研究計画を一部練り直した。今年度においては,昨年度と同様にこれまでの実践活動を通じて蓄積されていた防災保育実践におけるデータ(ヒアリング記録,行動記録など)の取りまとめやその効果検証のために撮影されていた映像を分析するためのツール開発を継続し,その活用に重点をおいた内容とした。これまでに得ていた映像記録データを用いた分析により,防災教室を経た園児たちに,避難訓練時の行動や意識に変化が現れていると考えられる様子がみられ,防災教育効果の一端を示すことが判明した。本課題に対しては,さらに研究期間の延長申請を行ったことから,この防災保育(教育)の妥当性を見い出し,一部実践系の内容を復活させながら,質の向上に寄与する手掛かりを示すことを行う予定である。また,最終年度に当たる令和6年度は,全体総括のための取りまとめに重点を置くこととする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症の活動制限が令和5年5月に解消されたものの,保育現場では慎重な対応をせざるを得ない部分があり,園児・保育者を対象にした実践的研究活動においては,研究遂行に一部支障をきたしたといえる(コロナ感染症だけなく,園児・保育士らの間でのインフルエンザの大きな広がりによる影響もあった)。従って,全体的に進捗状況は芳しいものとは言えないため,今年度の状況はこの判断とした。 以上のような状況であり,さらなる研究期間の延長を経た最終年度にあたっては,対外的な実践・調査に加え,データ処理やその分析手法の開発等に充当させ,次期研究への基礎固めとすることにする。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度においても,当初計画よりも進捗の遅れが生じたが,令和6年度は感染症等への対応はほぼ解消される見込みであることから,これまでの総点検の期間に充て,最終取りまとめとすることとする。特に,防災に関連する保育・教育および各種活動は,実践連携園の実態を見極めながら,研究遂行に努めるだけでなく,次期研究展開を見据え,一旦途切れかけた園との連携の再構築を図る。 なお,これまでと同様に園の協力のもと,子どもたちへの防災保育と保育者や保護者たちへの防災教室を継続的に行い,現有する防災保育教材の見直しと防災保育の実施効果検証の方法の模索,現場教諭・保育士への再教育および防災保育の水平展開への取り組みを重点的に行うこととする。さらにこれまでに蓄積させたデータ処理やその分析手法の開発等に充当することとし,本課題の進捗および取りまとめを行っていく。 特に,今年度は,大きな地震災害(特に能登半島地震など)の発生があったことから,これまでの防災教育・防災保育の在り方や方向性について,検証する機会を得ていることから,効果検証および新展開の開発に視点を置いた課題推進をはかることとする。
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