Project/Area Number |
19K02616
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
永田 誠 大分大学, 教育学部, 准教授 (50435369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垂見 直樹 近畿大学九州短期大学, 保育科, 教授 (10581473)
宮嶋 晴子 (相戸 晴子) 九州女子短期大学, 子ども健康学科, 教授 (20598122)
鈴木 雄清 大分大学, IRセンター, 准教授 (00333253)
松本 綾 (大村綾) 西九州大学短期大学部, その他部局等, 講師(移行) (60589406)
菅原 航平 別府大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (90768540)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 親の保育参加 / 親の学び / 学びの物語 / 保育の質の向上 / 親の保育参加・参画 / 保育参加 / ラーニング・ストーリー / ルーブリック評価 / 子育て・家庭教育支援 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,保育参加を通した親の子育てにおける「学び」(子ども理解の深化と子育て・保育の自覚化のための省察過程)を,「学びの物語(ラーニング・ストーリー)」の手法を用いて明らかにすることである。加えて,「親の学びルーブリック」をもとに検証を図ることで,「学び」の妥当性も確認する。これらの研究成果を通じて,親・保育者自身が自己省察するポートフォリオとしての活用方策の検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度も,新型コロナウィルス感染拡大の影響を受ける中であったが,調査対象園の協力等を得て,①保護者懇談会での親の「語り」に関する分析≪担当:永田・菅原≫,②親の保育参加に関する調査と分析≪担当:永田・鈴木・菅原・松本≫,③「困難を抱える家庭」の保育参加分析≪担当:宮嶋・垂見≫の調査研究に取り組んだ。 ①保護者懇談会での親の「語り」に関する調査・分析では,Aこども園に就園する乳幼児の親を対象にクラス懇談会における親の「語り」の逐語録を作成した。その親の「語り」から<子育て>過程における親の「学び」の質的分析・考察を行い,成果の一部を日本社会教育学会第69回研究大会にて永田が「保護者懇談会における親の「学び」の質的考察―Aこども園クラス別懇談会での「語り」を事例に―」を報告した。また,前年度まで取り組んだ<子育て>に関する学際的先行研究レビューについて,永田が「<子育て>過程における親の「学び」に向けた基礎的研究―学会誌掲載論文の分析から―」の題目にて大分大学教育学部研究紀要第44巻第1号に投稿した。 ②親の保育参加に関する調査と分析では,前年度に引き続きBこども園の0~5歳児の在園児保護者と保育者を対象に,「一日保育士体験」を事例とした親の教育・保育参加に関する調査研究を実施した。現在,3年間にわたる調査データの収集が完了しており,次年度に研究成果の報告を行う予定である。また,上記に関連して,日本生活体験学習学会第24回研究大会において,鈴木他が「幼児期の養育者の養育態度と大学生のマインドセットとの関連」を報告した。 ③「困難を抱える家庭」の保育参加分析でも,前年度と同様に,調査趣旨に賛同する協力園に対する調査を,園内研修等で成果を還元するなど園と協働しながら継続することができた。また,その研究成果については,次年度に学会報告・論文投稿を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度も,これまで3年間の新型コロナウィルスの感染拡大による「親の教育・保育参加」に関する調査研究の対象となる取り組み自体が中止・縮小を余儀なくされてきたことから,調査実施等についての遅れや変更が生じているため,「(3) やや遅れている」と判断した。 そのため,研究グループにて協議を行い,研究期間の延長を申請するに至った。2023年度は,研究最終年度となるため,これまでの調査研究の成果報告に注力していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は,これまで取り組んできた①保護者懇談会での親の「語り」に関する分析,②「親の保育参加」に関する調査と分析,③「困難を抱える家庭」の保育観察調査の3つの調査研究に対する研究成果の報告に注力する。具体的には,昨年度までに成果を報告してきた論考をまとめた研究成果報告書を作成・発行する予定である。 加えて,幼児教育・保育における親の参加については,コロナ禍という未曽有の事態を経たことにより,家庭と園,親と保育者の相互の信頼関係の基盤構築が大きく揺らいでいる現実も看取できた。こうした揺らぎ・危機的な状況であるからこそ,新たな親の教育・保育参加の方法の創出への期待や意義が再評価されている。また,親の孤立化や保育者の疲労感は一層の深刻化していることも見過ごすことができない。 そのため,これまでの研究成果をベースとしつつ,本研究グループでは「これからの親と保育者の良好・共同的な子育て関係を築くか」という視点での新たな研究課題の申請についての議論も開始する予定である。
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