Project/Area Number |
19K02618
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Hakuoh University |
Principal Investigator |
伊崎 純子 白鴎大学, 教育学部, 教授 (00341769)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 母子相互交流 / 縦断的観察研究 / 母子相互作用 |
Outline of Research at the Start |
国内外における母子のメンタルヘルスに精通し地域で活動している研究協力者 (公認心理師・臨床心理士)の協力を得て、申請者は乳幼児健診における母子の関係性を捉える視点を得る基礎データの収集を目的に、9組の母子の追跡調査(0歳開始、現在2歳~5歳)を行っている。 本研究では、その9組を5歳まで継続調査する他に、(1)生後1ヶ月からの調査対象者を増やすこと、(2)各種健診相応時を早期予防的介入の機会と捉え関係性をチェックする項目を精緻化し、映像資料ををもとに研修用DVDを作成すること、(3)母子ともに初対面時の観察結果と事前に複数回面識を持ったあとの観察結果を4ヶ月時点で比較検討することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
乳幼児健診において母子の関係性を捉える視点を提供する基礎データの収集を目的に、日本の母子の相互交流を0歳から5歳まで追跡調査を行っている。本研究で収集された基礎データは愛着障害と発達障害のスクリーニングと予防を可能にする、関係性をチェックする項目の精緻化のための資料となる。 2023年度(令和5年度)は、体調不良や転居等の家庭都合によるキャンセルを除き、延べ12組の撮影を行った。新規の撮影協力者は2名であり、両名ともこれまでの追跡児のきょうだいや知人の紹介により研究参加に至った。両名とも生後4ヶ月から撮影を開始し、追跡中である。 また、2020年度より統計的な検討とは別に分析することの同意を得て本研究に参加している男児(13トリソミー;パトウ症候群)は施設入所中であるが、面会や帰宅時に合わせて保護者の協力のもと撮影を継続し、成長の状況を共有している。2022年度より開始された栃木県内の児童精神科医師・保健師・心理士(師)等とのオンライン勉強会は、2023年度も定期開催された。 研究代表者と研究協力者は「第14回 甘えと間主観性研究会 全国学術集会 栃木大会」開催に携わり、ミニレクチャーの講師も務めた。関連して開催された「ロバートソンフィルム」の学習会は研究協力者が主体となり、今後も不定期開催を計画している。そのほかに「全国乳児院職員研修会」「日本乳幼児精神保健学会 第3回JAMIH学術集会」で、研究協力者が個別に事例を取り上げて発表を行った。また、研究代表者はJAPAN-IPP(乳幼児-親心理療法)のセミナーシリーズにオンラインで参加し、乳幼児観察をベースにした介入の方法について最新の知見を学んだ。 さらに、2024年度の世界乳幼児精神保健学会にもエントリーし、本研究の事例が臨床研究ポスター発表として受理されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年度は、新規に2組の生後4ヶ月の撮影を開始し、現在までに研究に参加している母子は29組(男児16名、女児13名、現時点での年齢は1歳から11歳)となった。生後3ヶ月未満から撮影を始めた母子は12組、4ヶ月から撮影を始めた母子は17組である。本研究で比較検討を予定している生後4ヶ月のデータに限れば、27組(男児15名、女児12名)のデータが収集され、統計的な検討も視野に入りつつある。 一方で、一事例ずつ縦断的に映像を見直して国内外で結果の発表を続けているが、全ての事例の文章化には至っていない。最終的なまとめに向けて母子ともに初対面児の観察結果と事前に複数回面識を持った後の観察結果に関する生後4ヶ月時点の比較検討も、実施途上にある。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に続き、生後4ヶ月時点での映像の文字起こしに注力し、当初の目的だった家庭と家庭外の母子相互交流に差異があるかを検討する。次に事例研究として国内外の学会・研修会等で発表した事例を中心に、これまで発表してきた事例の冊子化を行いたい。DVD化に代わる方法として、一部の映像はYou Tubeで限定公開を始めた。本研究の課題だった「安全な映像資料の視聴」と「母子の関係性を捉える視点を示す映像の選択」も継続して進めたい。現在は限定公開だが、一般公開が視野に入る時の同意書の準備はすでにできているため、実行前には保護者に改めて公開の同意を得る予定である。
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