幼小接続期における生物分野の効果的な教授法構築に関する研究
Project/Area Number |
19K02719
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Miyagi Gakuin Women's University (2020-2022) Koriyama Women's Junior College (2019) |
Principal Investigator |
伊藤 哲章 宮城学院女子大学, 教育学部, 准教授 (50735256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 卓 郡山女子大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (60762218)
山本 容子 筑波大学, 人間系, 准教授 (40738580)
板橋 夏樹 宮城学院女子大学, 教育学部, 准教授 (90733212)
佐久間 邦友 日本大学, 文理学部, 准教授 (30761209)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 素朴生物学 / 保幼小接続 / 生物概念 / 学校生物学 / 遺伝 / 幼児 / 幼小接続 / 擬人化 / 遺伝的特徴 / 身体的特徴 / 心理的特徴 / 幼少接続 / 保育者 / 小学校教諭 / 生物教育 / 幼児教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,幼小接続期における小学校教師の生物分野の効果的な教授法を検討する ため,①幼児が日常生活での経験を通じて獲得する生物学的思考(素朴生物学)と、②児童が 学習によって獲得する生物学的思考(学校生物学)を実証的に分析し,③素朴生物学と学校 生物学の円滑な接続によって生じる児童の変容を明らかにすることである。そして,素朴生 物学と学校生物学の相互作用に関する理論的考察によって,幼小接続期における小学校教師 の生物分野の効果的な教授法を構築・提示する。
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Outline of Annual Research Achievements |
国内外の近年の幼児教育・保育施設における課題の一つとして,幼保小接続期の教育の質的向上が挙げられる。例えば,経済開発協力機構は,子どもに初等教育段階への円滑な接続を保障することは,幼児教育・保育施設と小学校において極めて重要な任務であるとしている(OECD, 2017)。我が国でも,2021年に幼児教育スタートプランが策定され,「幼保小の架け橋プログラム」が開発・推進されている。しかしながら,全国的な取り組みには至っておらず,幼児・児童の資質・能力をつなぐカリキュラムの編成・実施は,急務である。 幼児が日常生活での経験を通じて獲得する生物学的思考に関する研究は,素朴生物の概念変化ついて教育心理学の専門家の間で議論がかわされてきた。中でも,稲垣(2011)は,素朴生物の弱点を克服するには,生物学的知識の大規模な再構造化と学校教育における体系的な教授が必要であるとしている。しかしながら,これらの弱点を克服する具体的な方法や素朴生物と学校生物の接続に関する教科教育的な視点からの研究は,進展していない。 2022年度は,「乳児とり替え」の課題を用いて,幼児の遺伝に関する認識調査をまとめた。その結果,次の3つが明らかとなった。第1に,4歳児及び5歳児の3分の2が,生物学的な親と養い親を区別したことである。第2に,4歳児及び5歳児の3分の1が,生みの親の身体的特徴という点から理由づけを行ったことである。第3に,4歳児及び5歳児の3分の2が肌の色は出生時から変わらないと予測したことである。そして,日本のような多民族国家ではなく,日常的に異なる人種の人々を目にする機会が少ない環境においても,肌の色といった身体的属性が変化しないことを4歳児が認識していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大による影響で,学校生物に関する児童の調査・研究を予定通りに進めることができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度より、科学研究費によって,素朴生物に関する保育者の意識,幼児の生物学的思考の特質等について調査・研究を行い,学会・論文等で公表した。しかしながら,新型コロナウイルス感染症拡大による影響で,学校生物に関する児童の調査・研究は予定通りに進めることができなかった。そのため,2023年度はこの点を中心に調査・研究を進める予定であり,大学近隣の小学校から研究調査の承諾を既に得ている。また,宮城学院女子大学附属認定こども園,及び近隣の幼稚園より,幼児対象の調査研究を進めるための承諾も既に得ている。なお,幼児対象の面接調査は既にデータを収集しており,試験的に分析を進めている。
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Report
(4 results)
Research Products
(21 results)
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[Book] 初等理科教育2021
Author(s)
片平克弘 木下博義 伊藤哲章
Total Pages
262
Publisher
協同出版
ISBN
9784319003556
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