Developing the teaching material for clothing-life education with contents of Okinawa specific features: Especially fo the practicum of weaving and dyeing in home economics.
Project/Area Number |
19K02765
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
松本 由香 琉球大学, 教育学部, 教授 (70259274)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2019: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
|
Keywords | 沖縄 / 織り / 編み / 地域的特色 / 衣生活教材 / 染め / 教材開発 / 染料植物 / 糸づくり / 芭蕉 / 苧麻 / 綿 / 絹 / 紅型 / 染め実習 / 家庭科 / 教材研究 / 染め織り |
Outline of Research at the Start |
沖縄県には、紅型をはじめとする多様な染織文化が存在し、それらは地域の貴重な文化的財産である。しかし地域課題として、生産者は減少、高齢化、後継者不足の傾向にあり、学校教育においては、染め織りが取り上げられることがほとんどないといえる。そこで2015~2018年度に科学研究費を受けて、沖縄の染め織りの、人々の暮らしとのさまざまなかかわり方を描いた衣生活教材冊子の開発を行っている。本研究は、さらにこの地域課題を解決するため、家庭科等の学校教諭が教育実践を行って子どもが染め織りを身近に感じられるような、アクティブラーニング型の染め織り教材(紅型、糸づくり、染め、織り・編み)の開発を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度には、沖縄の織りと編みの教材研究をおこなった。 まず織りの教材研究について、棒を組み合わせて腰当で経糸の張り具合を調整して織る原初的な腰機の織りが、沖縄本島うるま市石川に、伊波メンサー織りとしてあることから、その織機の構造を調査し、それを整理して3本の棒と杼で織る教材を製作した。この技法は、申請者が1980年代に調査したインドネシア東部の織り方とまったく同じであり、技法の伝播が想像され、大変興味深い。そのほかの技法として、カードに穴をあけて糸を通して織るカード織りの教材を開発した。このカード織りも、やはりインドネシアにかつてあった織り方で、帯、紐などの幅の狭い布を織るのに用いられた技法である。さらに木枠にくぎを打ち付けて経糸を張り、緯糸を入れて織るパネル織りという、3種類の織り教材を製作、実践して開発し、教材原稿を作成した。 次に編みの教材研究について、石垣島や小浜島などで簾や筵を製作する際に、張り木に糸を掛けて編む技法の教材を開発し、2020年度に本研究で糸づくり教材開発をおこなったとき、製作した苧麻、糸芭蕉、木綿、絹の糸をつかって作品を試作した。また沖縄独特の竹のかご(バーキ)編み、雑草の茅をつかった手提げかご編み、さらに沖縄独特の植物、月桃の茎繊維をつかったかご編みを、宮古島市、沖縄本島沖縄市、豊見城市の工房を訪ね、技法を学んで、教材として試作し、教材原稿を作成した。 編み、織りは、人間にとって最も身近な衣にかかわる基本的な技法で、身近にある自然の素材をつかって生活を便利に、また豊かにするものを工夫してつくってきたということを、申請者みずから体験することで実感し、その習得した感覚、経験を、教材原稿にまとめることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
沖縄独特の織り編みの調査をおこない、その調査結果をもとに、身近な材料で織り、編むことのできる教材を試作した。技法によっては、1回の調査試作、また複数回、さらに毎週のペースで工房に通い、技法を習得して試作して、その経験が教材づくりにつながったものもある。 しかし2022年12月下旬に、実習授業中に転倒し、右腕骨折のけがをして、1月は研究を進めることができず、竹細工など、もう少し掘り下げて試作考察したいテーマがある。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗状況で述べたように、編みの教材研究でもう少し掘り下げたいテーマがあり、今後、研究していきたい。沖縄市上地周辺では、昔から竹細工が盛んで、一人の職人を取り上げた先行研究があり、沖縄独特のつくり方、当時の生活のようすがわかり、大変興味深く、このように一つの地域、竹という一つの素材にまつわるものづくりの状況をもう少し研究したい。また茅や、月桃、藤蔓もどき、あだんなど、沖縄に独特の素材をつかって生活用品がつくられてきた状況も、近年、沖縄の人々に再認識され、注目されるようになったものであり、どのようなものが、どのような素材でつくられてきたのかについても、調べていきたい。
|
Report
(4 results)
Research Products
(8 results)