合理的配慮の決定過程における聴覚障害学生の情報保障リテラシーの醸成に関する研究
Project/Area Number |
19K02927
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09060:Special needs education-related
|
Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
中島 亜紀子 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 助教 (30589007)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
|
Keywords | 情報保障 / 聴覚障害 / 合理的配慮 / 意思表明支援 / 障害学生支援 |
Outline of Research at the Start |
「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」の下、障害学生との建設的対話を経て合理的配慮の提供を行うことは高等教育機関の責務となり、聴覚障害学生には、情報保障支援に関する知識や情報をもち、適切に判断し交渉する力が求められている。本研究では、聴覚障害学生がそれらの力を培い、合理的配慮に関する合意形成に主体的且つ円滑に参画するため、必要とされる支援のあり方について明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
障害者差別解消法及びその基本方針には、障害当事者が合理的配慮の提供を求めていく際に、みずから意思を表明し支援決定のプロセスに参画していく必要性が示されているものの、聴覚障害当事者がそうした経験や力を培うための機会・方策が確立されていない。これを踏まえ、大学等の高等教育機関で学ぶ聴覚障害学生が修学上の支援を求める際、必要とされる環境整備や支援について検討を行っている。2022年度は、本研究の第二研究として、大学入学前に情報保障支援へのリテラシーを醸成するためにどのような環境があるかについて明らかにするため、下記の調査、分析を実施した。 1.第一研究にて抽出された、大学で合理的配慮を求めていくために必要な要素のうち「情報保障の利用経験」を軸に、情報保障のリテラシー醸成の実態を明らかにするため、第二研究として、大学入学前に情報保障を利用した経験のある聴覚障害当事者への面接調査を実施した。 2.調査結果の分析を行った。分析は現在も継続中であるが、情報保障支援を利用する環境の中においても、みずから支援を求める経験、支援方法を提案する経験、支援の利用の仕方について気づきを得る経験などの有無やその時期、支援者の存在などが多様であり、それらの経験の有り様が大学入学後の意思表明のあり方に関わっているのではないか、ということが示唆されている。今後これらの項目を更に整理し、分析して行く予定である。 3.2で得られつつある結果と、第一研究で抽出された要素のうち「支援者担当者の存在」との関連を深めるため、2の分析と並行して、大学入学前の教育機関における支援担当者及び支援経験者に面接調査を行い、情報保障支援の実態と学校現場での支援者の役割について調査を行った。 4.3の調査の文字起こしデータ作成を行い分析の準備を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大期を避けて面接調査を開始したため、調査の実施および分析が約1年半遅れたが、2022年度にはほぼ調査を終了している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、実施した面接調査分析を進めるとともに、研究発表等の場で発信していく。当初予定していた専門家との意見交換は回数や方法を調整して期間内に実施する予定である。
|
Report
(4 results)
Research Products
(3 results)