Project/Area Number |
19K02967
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09060:Special needs education-related
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Research Institution | National Institute of Special Needs Education |
Principal Investigator |
久保山 茂樹 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, インクルーシブ教育システム推進センター, 上席総括研究員 (50260021)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | インクルーシブな保育 / インクルーシブ教育システム / 幼稚園 / 認定こども園 / 保育所 / 共生社会 / 特別支援教育 / 障害児保育 / インクルーシブ / 周囲の子ども |
Outline of Research at the Start |
本研究は、障害のある幼児と障害のない幼児が互いの違いを認め、ともに生活するための諸条件を、教師の視点と幼児の視点の双方から総合的に、かつ、具体的に明らかにすることを目的とする。そのために、障害のある幼児が学級に在籍することによって生じる困難やその解決方法、幼稚園教諭が障害のある幼児やその行動等を周囲の他児に伝える方法について質問紙調査や訪問調査によって明らかにする。また、3年間の事例研究により、障害のある幼児と障害のない幼児の関係性がどのように形成されるか、園生活がどのように変化するかを明らかにする。 これらの研究成果は、共生社会の担い手を育む具体的な方法を提言することになると考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、障害がある幼児と障害がない幼児が、幼稚園等において、ともに生活するための諸条件を、保育者の視点と幼児の視点の双方から総合的に、かつ、 具体的に明らかにし、その成果を幼稚園等の保育現場等が活用できる形で還元しようとすることを目的としている。この目的達成のため、障害がある幼児が、3歳児クラスへの入園から5歳児クラスからの卒園までの3年間、障害がない幼児との関係性をどのように構築するのか、その結果、双方の園生活がどのように変化するかを継続的に観察、分析する計画である。 2023年度は公立幼稚園3園に定期的に訪問した。これらはいずれも障害のある幼児や特別な支援を要する幼児が4割以上在籍する園であった。そのような園において、障害のある幼児や特別な支援を要する幼児が在籍する学級で、どのような保育環境の整備がなされ、保育者がどのような保育を実施するのか、学級の他児との関係性はどのように紡がれるのか等について継続的な情報収集を実施した。また、国立大学附属幼稚園1園、私立幼稚園1園と公立保育所2園にも訪問して情報収集を実施した。 2023年度の研究を通して、共生社会の担い手を育む保育の実施の基調となる要点をまとめることができた。それは、障害のある幼児もない幼児も、一人ひとりの幼児が「いま ここ」で懸命に生きる姿が大切にされる保育であり、一人ひとりの幼児が安心して自分を発揮できる保育である。そうした保育においては、時として幼児同士の葛藤を生むかもしれないし、保育者も計画した保育が実施できないことになるかもしれない。しかし、1年間の生活を通して、幼児たちも保育者も互いの多様性を認め、尊重できる関係性が築かれていた。こうした保育の中で、幼児たちは、幼児期から共生社会の担い手としての歩みを開始していることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
幼稚園等の理解と協力により、訪問調査を実施することができ、必要な情報収集を十分実施することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
訪問調査による保育場面の観察や分析は、本研究遂行上不可欠である。今後、保育現場の協力を得ながら、訪問調査を継続していく計画である。
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