自閉スペクトラムがある人の会話と対人関係の特性とその発達過程
Project/Area Number |
19K03236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Toyo University (2021-2022) Hakuoh University (2019-2020) |
Principal Investigator |
浅田 晃佑 東洋大学, 社会学部, 准教授 (90711705)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / コミュニケーション / 対人関係 / 自閉スペクトラム / 会話 / 発達 |
Outline of Research at the Start |
自閉スペクトラムがある人の会話と対人関係の特性について研究する。日常場面をもとにしたストーリーについて聞く会話評価課題、様々な場面でとるべき対人距離について聞く対人関係評価課題、コミュニケーションに関する特性やニーズに与える様々な影響を検討する多角的分析課題を用いて、幅広い年齢層に調査を適用する。これらにより、自閉スペクトラムのメカニズムの理解や学校や職場などでの年齢に合った支援方法の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度も、自閉スペクトラム児者と定型発達児者を対象に、ユーモアについて調査した。本年度も当初計画していた対面の心理実験ではなく、オンライン調査に方法を変更して行った。ユーモアの中には、自虐的ユーモア(自分の失敗談、自分の欠点・弱点を笑い話にするユーモア)があり、その動機には、①自己支援動機(「共感して笑い飛ばしてほしいため」・「困った状況を切り抜けるため」など自己を支援や援助するための動機)、②他者支援動機(「相手の笑顔を見るため」・「相手の不安を下げるため」など他者を支援や援助するための動機)、③印象操作動機(「会話を自分のペースにするため」・「自分のイメージをやわらかくするため」など他者の自分に対する印象を操作するための動機)があるとされる。自虐的ユーモアを用いる場合を思い浮かべてもらい、自虐的ユーモアの動機をどの程度用いるか検討した。その結果、定型発達児者は自閉スペクトラム児者よりも全体的に自虐的ユーモアをよく用い、特に、定型発達児者は自閉スペクトラム児者よりも他者支援動機・印象操作動機の自虐的ユーモアをよく用いることが分かった。 また、その他の研究実績としては、会話評価課題の発達変化について、以前行った研究が論文として出版された。その論文では、5歳から9歳の定型発達児と自閉スペクトラム児を対象とし、グライスの格率に基づいた会話の理解を検討した。グライスの格率の中には、例えば、関連性の格率(話題に関連的であること)などがある。定型発達児は自閉スペクトラム児よりも会話におけるグライスの格率の違反を検出する課題において課題成績が良いことを明らかにした。加えて、自閉スペクトラム児の結果において、年齢が上がるほど会話におけるグライスの格率の違反を検出する課題の成績が上がることも明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の流行の影響で、当初計画していた対面の心理実験ができず、オンライン調査へ研究計画を変更したことが主な理由である。参加者に子どもが含まれるため困難が予想されたが、参加者のご協力により、オンライン調査が想定より順調に進んだことは評価できる。また、論文が出版されたことも評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで予定を変更して対面の心理実験ではなくオンライン調査を行ってきた。感染状況が落ち着くようであれば、当初計画にあった対面実験に計画を戻し実施していく。特に、これまではオンラインでできる質問紙を活用した課題を多く行ってきたので、今後は、可能であれば対面実験を実施することを念頭に、会話評価課題や対人関係評価課題の中から、状況にあった形で実施できるものを行っていく。
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Report
(4 results)
Research Products
(5 results)
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[Book] 発達障害の心理学2019
Author(s)
北洋輔・平田正吾
Total Pages
200
Publisher
福村出版
ISBN
9784571121395
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