小学生の学習適応に関連する幼児期の環境とその支援効果について
Project/Area Number |
19K03245
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University |
Principal Investigator |
高井 直美 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 教授 (20268501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塘 利枝子 同志社女子大学, 現代社会学部, 教授 (00300335)
伊藤 一美 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 教授 (30329974)
薦田 未央 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (40411102)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 絵本の読み聞かせ / 幼児期 / 発達的変化 / アンケート / 絵本の意義 / 親子 / 長期的効果 / 図書館 / 発達支援 / 親子の関わり / アンケート調査 / 保育園 / 遊びプログラム / 学力の基盤形成 / 児童見取り調査 / 保護者アンケート調査 / 幼児期の発達支援 / 小学生の学習適応 |
Outline of Research at the Start |
就学直後に、小1生への個別調査(言葉や数概念、読み書きの基礎を調べる)と保護者の関わりや意識を尋ねるアンケート調査を学校の協力で実施し、学力の基盤に関係する、就学までの生活環境や親子関係について調べる。そして、小学校での学習基盤形成として幼児期に必要とされる経験について、保育所・幼稚園を通して、介入的支援を行い、また保護者への啓発活動を行う。そして支援の効果について検証する。さらに、小1入学時の調査に参加した児童の追跡調査を行い、小学校中学年以降、学習に困難を示す児童には、入学時に問題は見られなかったのか、またどのような場合には、入学時の問題が克服されるのか、などについて明らかにしたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
2019年~2021年の過去3年間に行った幼児期における「家庭での絵本の読み聞かせプログラム」の効果や分析から見出された、絵本に対する幼児の反応の発達的変化および絵本の差異についての研究結果は、2022年度、2本の研究論文にまとめて公表した。また2023年3月に行われた日本発達心理学会第34回大会において、研究者4名の連名で3本のポスター発表を行うことができた。ポスター発表は、対面で行われ、多くの研究者から関心を持っていただき、様々な示唆をいただくことができた。 そして、4年目となった「家庭での絵本の読み聞かせプログラム」は、2022年9月から12月にかけて例年同様に実施した。参加園は2021年度から1園増え、合計6ヶ所の公立保育園・こども園の研究協力を得て、1歳児から5歳児の園児の親子計458組に、プログラムに参加いただいた。そこでは、4冊の絵本の貸出前、貸出中(4冊ごと)、貸出後に、アンケートを実施したが、従来の質問に加えて、親にとってのプログラムの参加年数(1~4年)および絵本の読み聞かせに対する意義の認識についても尋ねた。 アンケートの結果では、プログラム参加年数と親子で図書館に行く頻度との間に有意な正の相関がみられたことから、本プログラムが親子の絵本への関心を引き出す長期的効果があることが示唆された。また絵本の読み聞かせに対する親の意義については、分析結果から「思考・認知」に関する次元と「触れ合い・想像」に関する次元がみられること等が分かった。絵本の意義の認識と子どもの反応との関係等についての分析結果は、2023年度に研究論文としてまとめていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度から行ってきた「絵本の読み聞かせプログラム」についての成果を、論文や学会発表で公表することができた。 また2022年度には、6つの園で本プログラムを実施したが、前年度より1園増えたことにより、協力いただいた2つの地域のすべての公立保育園・こども園が参加したことになった。各園には、2022年度の結果報告に伺ったが、それぞれの園で幼児・保護者にとって本プログラムがとても好評だったことをお聞きすることができたため、地域の子育て支援として、一定の目標を達成することができたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度のアンケートは、これまでで最もデータ数が多く得られ、またプログラムの参加年数が異なる人たちの比較も可能なものであった。今後は得られた貴重なデータの特性を活かせるよう、十分吟味して分析を行っていき、論文にまとめたいと準備している。 研究に協力してくれた園や保護者には、各年で結果のフィードバックは行っているが、絵本の読み聞かせプログラムは2022年度に終了した。 しかし、今後も地域で絵本の読み聞かせを推進する取り組みを続けてほしいと考えて、4年間の成果を活かした絵本の紹介冊子を作成して、協力いただいた園や保護者に配布することを計画している。
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Report
(4 results)
Research Products
(8 results)