児童生徒のSNS利用行動と友人関係:「現代的」特徴の多義性をふまえた検討と応用
Project/Area Number |
19K03254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
若本 純子 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (60410198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 美奈子 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (20278310)
西野 泰代 広島修道大学, 健康科学部, 教授 (40610530)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 友人関係の両価性 / 児童生徒と教員のギャップ / 幼児のインターネット利用 / SNS / コミュニケーション / 若者 / 中高生 / 自己愛 / インターネット / 児童生徒 / 発達 / 教師 / 両価的な友人関係 / SNS利用行動 / 友人関係 |
Outline of Research at the Start |
児童生徒の友人との交流でSNS利用が主流となりつつある現在の動向を踏まえると,子どもの発達過程が大きく変容する可能性が示唆されている。そこで本研究では,「子どものSNS利用と発達との関連を問う」ことを学術的な問いとして掲げ,SNS利用行動と友人関係との関連を,特に「やさしい友人関係」とも言われる現代的な特徴に注目して検討することを第1の研究目的とする。第2の目的は,社会貢献の一環として,得られた実証的知見を応用し,教師等を対象とする研修プログラムの作成と評価を行うこととする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,1)前年度の成果の発表,2)養護教諭と共同で幼児児童生徒のインターネット利用に関する調査と健康教育の計画・推進,3)教員向け研修プログラム試案の作成と評価を実施した。 1)中高生を対象に,SNS利用行動と現代型の友人関係との関連を検討した結果を,学会と論文で発表した。主な結果のひとつは「やさしい友人関係」と称される親しい関係性に対する両価的な態度は,承認欲求の高さと傷つけられることへの敏感さ・回避傾向の並存として説明でき,その根底に過敏型自己愛(中でも随伴的自尊感情)が関与していること,第二は,中高生にとってSNSは居場所となっているが,SNSを居場所として安心感や本来感を感じる生徒は,現実での友人とLINEでクローズドの交流をしている場合であったことが挙げられる。 2)研究代表者所属の附属学校園養護教諭4名と共同で,幼児,児童,中学生を対象に,インターネット利用の実態と心身の発達との関連の検討と健康教育を,2022~2023年度の2年計画で着手した。本年度は,4校園において実態調査を実施し,幼稚園のみデータ分析まで行った。幼児のスクリーンタイム(以下ST)と心身の健康,養育状況との関連を検討して,学会発表した。幼児の時点ではSTの長さと心身の健康との間に直接的な関連は見出されなかったが,STが長い家庭と短い家庭では,養育の仕方に違いがある可能性が示唆された。 3)1)で得られた知見をふまえ,現職教員向けの研修プログラム試案を作成して,2回の研修会で使用し,41名から自由記述による評価を得た。その結果「児童生徒のSNS利用について実態をわかっておらず,SNSが現実の延長・拡大の役割を果たすという認識はなかった」「ICT教育の推進やトラブル対応にばかり目を奪われがちだが,友人関係がかかわる現実と地続きの問題として指導する必要があると気づいた」といった評価が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度に実施を計画していた児童生徒に対する大規模質問紙調査は,コロナ対応が引き続き実施されている学校現場の事情を考慮し,本年度も見送らざるを得なかった。この調査は小学生から高校生に至るSNS行動と友人関係の実態を把握するもので本研究の核心をなすため,本年度着手した現職教員向け研修プログラム作成においても,活用できる実証的な知見が不十分であることは否めない。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年5月よりコロナ対応は変更されるものの,教育現場はその変更への対応で引き続き多忙であり,現場での調査は2023年度も難しいであろうと考えられる。よって,オンライン調査への変更を計画しているが,調査対象に小学生,中学生が含まれていない可能性が高い。 一方で,附属学校園という特殊性はあるが,幼児から中学生までを対象として,養護教諭との共同研究を遂行できることになった。ついては,友人関係を視点のひとつとして導入し,幼児児童生徒のインターネット・SNSの利用と心身の発達との関連について明らかにし,現職教員の研修プログラム作成に加え,保護者向けの健康教育プログラム作成へと波及効果をねらっていきたい。
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Report
(4 results)
Research Products
(14 results)