筋強直性ジストロフィーにおける疲労感の解明とヘルスケア行動改善プログラムの開発
Project/Area Number |
19K03314
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | Nara University |
Principal Investigator |
井村 修 奈良大学, 社会学部, 教授 (20176506)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 筋強直性ジストロフィー / 疲労感 / 過度な眠気 / QoL / 生体情報端末 / セルフモニタリング / 筋強直性ジストロフィータイプ1 / 睡眠障害 / QOL / 改善プログラム |
Outline of Research at the Start |
筋強直性ジストロフィータイプ1患者のQOL低下の主要因と考えられる過度の疲労感とその関連要因を、生体情報のデータと評価尺度の分析から解明する。そして、体重のコントロールや適度な運動を実践することで、疲労感の低減と睡眠障害の改善をはかり、ヘルスケア行動を促進するプログラムを開発する。本研究の独自性は、これまで測定が困難であったDM1患者の日常生活でのデータを、生体情報端末を利用し24時間の測定を可能にし、そのデータはインターネットを通じ研究者にフィードバックされ、ヘルスケア行動の指導が遠隔地においてもできることである。この手法は、他の難治性疾患の患者の健康管理に適用できる可能性がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
目的:筋強直性ジストロフィータイプ1患者(以下DM1患者)の疲労感が高いことは知られているが、その原因や促進要因ついては明確にされていない。彼らのQoL改善には、疲労感の解明と支援方法の検討が重要である。 方法:生体情報端末の着用やQoL評価尺度等を実施し、10名のDM1患者の疲労感の測定と疲労感の軽減の要因を検討した。10名の研究協力者が、ベースライン、介入、フォローアップ期間(それぞれ2か月)から構成されているプログラムに試験的に参加した。DM1患者は、自己の活動量、睡眠時間、体重等の情報をセルフモニタリングし、体重をコントロールすることが求められた。 結果:体重(kg)は、75.1→73.3→71.1→71.4と推移した。T1とT4を比較した場合、4名が減、4名が変動小(±1kg以内の変動)、2名が増加であった。HbA1Cは、5.2→5.4→5.4→5.2の変動であった。疲労感(MFI-20)は、70.6→70.1→68.2→63.9と低下傾向にあった。昼間の眠気は、10.7→12.6→12.0→9.9と、軽度の眠気から強い眠気の間を変動した。抑うつ感は、9.3→9.6→7.8→6.4と低下した。本研究から、DM1患者が、自己の体重コントロールを通し、疲労感や抑うつ感を低下させることが分かった。 最終年度の成果:疲労感の測定尺度(FSS)の心理測定学的な有効性を検討した。FSSは9項目7件法であるが、項目反応理論による検討では、7項目6件法が望ましいという結果であった。また、DM1の疲労に関する45の論文をレビューした。DM1は、他の神経筋疾患と比較しても疲労感の訴えが強く、昼間の過度な眠気とオーバーラップする者が多かった。呼吸機能や運動機能の低下との関連を否定する知見もあり、中枢神経障害の可能性も視野に入れて、今後の研究を行う必要があると考えられる。
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Report
(5 results)
Research Products
(8 results)
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[Presentation] Pilot study of Cognitive-Behavioral Therapy for Myotonic Dystrophy Type 1 patients by using a Biometric Information Monitor2019
Author(s)
UEDA, Y., IMURA, O., SHINGAKI, H., OHNO, M., SUWAZONO, S., MATUI, M., FUJINO, H., SAITO, T., MATSUMURA, T., FUJIMURA, H., TAKAHASHI, M.
Organizer
IDMC 12 International Myotonic Dystrophy Consortium
Related Report
Int'l Joint Research
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